越後・南カドナミ沢 初級ながら最後まで楽しめた沢

山行実施日;2010.07.03-04
参加メンバー;Sh.S、他2名
日程;7/3:18:00西大宮-土樽駅BP
7/4:6:00BP-6:21カドナミ沢入渓・・・7:41 10m滝上30mロープ・・・8:50 5:1二股・・・
9:331:1二股・・・10:35 巨岩・・・13:08 稜線・・・13:20/13:50荒沢山・・・ミカド尾根
・・・16:02登山口-江神温泉・中野屋で蕎麦を食べる-帰埼

7/3(土)
仕事を終え、ガソリンを入れて、酒屋に寄り「神亀」を仕入れる。目的地が越後なので、現地でおいしい酒を買えばいいのだが、店が開いているか心配で酒だけを買った。酒は純米酒に限る。ビールは冷えた方がよいので現地調達とし、集合場所に向かう。メンバーに、Ma.Aさんも入っていたが、当日沢靴が間に合わないとのことで見送りとなり、川口の2人と計3名となる。パンプで、フリーを初めて柔らかい登りをするIさんは沢デビューである。結構登れるので、滝登りがおもしろそうなところを選んでみた。関東は雷雨が多いので、前線の動きを見ながら越後にした。反面、今年の雪の残り具合が気になったが、荒沢山は1300mなので、それほど雪は残っていないだろうと短く登れるところを選んだ。
西大宮を出ると、ぽつぽつ雨が降ちてきた。湿った重い空気に包まれた中を越後に向かう。それでも、仕事から解放されて沢に向かう気持ちはうきうきさせてくれる。土樽駅に着くと、すでに1パーティーが高速道路の下にテントを張りにぎやかに入山祝いをしていた。我々もテントを持ってきたが、狭い中でテントを寄せ合うのを遠慮して駅のなかでゴロリと横にならせてもらった。もちろん、入山祝いで盛り上がってからである。

7/4(日)
空には薄い雲があるが明るい。雨だったらあきらめて帰ろうかと思っていたが、これなら行ける。新潟の天気予報は雨だが、夕方は雨が上がるようだし、雷はなさそうなので準備をして出発する。
カドナミ沢は、土樽から向かいの荒沢山へ一気に詰め上がる沢で、どうも印象としては水が少なくルンゼを登るような印象を受けていたが、梅雨のこの時期は、水も多かった。カドナミ尾根への道を入ると小屋があり、その脇から入渓した。ゴーロの藪が続く。途中巨岩があり、上の方にはスズメバチの巣を除去した後が残っていた。両脇から張り出す枝を払いながら進む。左に岩がチョックした4m滝、大きな流木が立てかけられた3m滝を越えると、10m滝にでた。中間がいやらしいが、30mザイルを引いてリードをし、10mテープのフィックスに垂らして上がった。初めてのIさんも「ゴボウだ」と言いながらするする登ってくる。その後つづく滝がたのしい。2段7m滝、すり鉢状になった7m滝、さらに滑り台状の2条5m滝。どれも登れる。5m滝でNちゃんは足を滑らせ、釜に引きずり込まれ頭までぬらして喜んでいた。空が広がると、5:1の二俣にでた。雨はぽつぽつと降っている。さて、次は3段25mの滝である。下部はすり鉢状になっている。フリクションを効かせて試みるがあがれず、左から登り、中断から戻ろうとしたが、上部は水が多く、シャワーであがるには厳しいと、その脇の灌木をつかみながらあがる。

 

 その先は、一枚岩が見られ、4m滝ころには雨も多く、水が冷たくなってきた。雪渓が近いと思っていると、1:1の二俣で草の芽が出始めの雪渓跡がある。こごみも出ていたので収穫する。その後4m滝では、暖かい空気と冷たい空気が入り交じって、冷気が吹き下ろしていた。すぐ上のスラブの広場はすべて雪渓で覆われていた。かなり厚く残っていて、左から上がり右に渡って上部で降りた。その先にも雪渓が残り、最後は両脇に残った間を抜けた。水が涸れ始め、巨岩が現れた。トポではそれを右の涸れ滝を上がっているが、水線上を詰めていった。すると目の前の藪が急で登れなく、はだかる岩峰を右に回り込みながらの藪こぎとなった。地形図には岩マークがなかったが、水線を詰めることは難しいようだ。さすが、初級と言っても、越後の沢である。越後らしさが詰まっていた。最後の稜線も狭い尾根で、藪が濃い。最初に飛び出しているはずのNちゃんの声がない。「出たの?」ときいても、「・・・・」わずかな踏み跡に、稜線に出たと喜びの声がでなかったようだ。とりあえず、3人で握手を交 わす。

問題は、下山ルートだ。Nちゃんはもう終わりのような顔をしているが、辺りはガスで、眼下にあるはずの土樽駅や高速道路など何もみえない。下山のカドナミ尾根を確認しなければと、うろうろする。荒沢尾根は薄く見えるが、カドナミ尾根の分岐を探す。2人は荒沢山で休憩して体がすっかり冷えたようだ。もう、下界の暑さはない。まとわりつく関東の重い空気の記憶はなくなった。地図と方位を確認し、カドナミ尾根を下降する。尾根は急下降しているので、時折、枝尾根に入りそうになりながら、辺りを確認し下山する。

 最後まで、楽しませてくれた沢だった。沢デビューで越後の沢を体験したIさんはなかなかのものである。(Sh.S記)