安房高山、三郡山 房総の山は複雑で、厳しかったけれど楽しかった。

山行実施日;2015年1月17日~18日
参加メンバー;To.F、Ma.S、Yo.S、Ka.S、Ki.W、Hi.O、Ki.K、Hama、Ki.F、Kz.O、G1

千葉の山大好きのF田さんから「1月17日、18日で千葉の山に行く計画を立てたので行きませんか?」と誘われた。
メンバーは既に決まっており、「三郡山(みこおりやま)と安房高山に登りたい。」と相談を受ける。

福田さんは千葉の山はほとんど登っており、三郡山と安房高山が残っているので、是非登ってみたいとの強い希望だった。私も冬の時期にいくつかの房総の山に登っていた。面白い山や、おいしい海の食べ物もあるので、寒い時期一度は行ってみたくなる。そして帰りに白浜や千倉のお花畑によって、花を買って一足早い春を楽しんだりしていた。

ヤマケイの(千葉の山)を読みネットで調べて、2万5千地図で4~5時間の歩けそうな一周コースをつくってみた。三郡山、安房高山も2万5千図に載っていない山だ。12月に歩いた房総アルプスの奥である。長狭街道から国道410メートルで三島湖に向かって走る。君鴨トンネルをくぐって尾崎の直売所に車を置かせてもらう。これから登る山域は房総半島の中でも一晩奥深い山域である。

もちろん標識などは期待できない。国道410号で登山口を探しながら歩く。清和県民の森の職員らしい若い人にあったので、情報をきく。この山域は整備されていないので勧められない様子だったが、車を駐車した尾崎が登山口とのことだった。

尾崎の直売所に戻って、直売所の老人から尾根に上がるルートを丁寧に教えていただく。標識や目印もないので、この老人に話を聞けなかったら登れなかった。直売所の向かいの、このご老人の私有地の草の原を道なりに少しのぼる。すぐに広い枯草の平地になる。目印になるものは見当たらない。S古さんが左の方を探して、ピンクのテープと踏み跡を探してくれる。

踏み跡をたどって少し歩くと、杉の植林になって小川が現れる。この小川はネットで写真が載っていた所だ。小川を渡って、向かいの尾根に登る。尾根ははっきりしていて壊れた小さなプレートがあった。1時間ほど尾根を登って、高度300メートルすぎでお茶立て場からの主尾根に合流し、左に折れて郡界尾根を歩く。

小さなアップダウンを繰り返し、複雑に曲がった痩せ尾根やピークを巻いたりしながら踏み跡と、しるしを目印地図とにらめっこしながら歩く。2回ぐらい分かりにくい所があったが,楢の木やカシ、照葉樹など豊かな植性の尾根歩きが楽しめた。

郡山が近くになって、尾根が急に右に折れるところに、唯一の標識があった。ここは尾根が左にも大きく張出し、踏み跡も左にもついているので、標識がなかったら間違ってしまいそうだ。

12時40分ごろに杉木立の小さなピークの山頂に着いた。 山頂からは林道に下る。林道は車がやっと1台通れる程で、モトクロスのライダーが10台ほどすれ違った。君鴨トンネルの上の林道を横切ると林道安房高山線が下から続く。

さらに林道を歩くと安房高山登山口の標識があり、すぐそばに梵字の古い石碑が立っていた。ここから唯一、立派に整備された登山道が尾根まで続いていた。尾根に上がると古い立派な三個の石の祠が小さい広場跡に建っていた。

さらに尾根を登っていくと、今回のハイライトコースで太平洋と、長狭の棚田を目の前に望みながら、一番気持よくのんびり歩けた。

さらに進むと三角点のある山頂で、立派な木の標識がたっていた。安房高山は昔から、長狭の里の人たちが登っていたのだろう。ここから国道410号につながる林道を目がけて踏み跡のある尾根を下る。10分ぐらい歩くと左に林道が見える。尾根には古い鉄のプレートがあった。よくみると左はキケン右の矢印の方に林道とあった。

テープや踏み跡もあったので先に進む。急になっていくがテープもあったのでさらに進む。不安にもなったがもう少し下らないとはっきりしないと思って進むことする。谷底が見え方向も右に寄りすぎたのでこれは絶対間違いと思って戻ることにする。

尾根の上は急に風が吹いて、雪もちらつき寒くなってきた。みんなに声をかけ「もどれば大丈夫、林道に出られる。」と話して、O知さんに最後をお願する。

F原さんとプレートの所まで戻ってルートを探す。左に林道が見えたので「ここにちがいない」、と思って、あえて危険とあった尾根の方に進む。林道はすぐそばで、木をたよりに2,3メートル下ると林道の側に出られて、踏み跡まであった。

どっちのルートがキケンだったのかわからないが、自分で決めていったのだからしかたない。尾根のすぐ下に林道につながっている踏み跡があった。踏み跡からメンバーの所に迎えに行く。

降り口は古いプレートの目と鼻の先にあったが最初はわからなかった。降り口は雑木はあったが、急なので安全の為、シュリンゲで確保して平らな所まで下る。15時過ぎに全員林道に降り立つことができた。林道から踏み跡に入る側に安房高山とかかれた、かすれたペンキあとがあった。

山頂から下って間もなく林道が見えてきたのに、古い標識や踏み跡を頼ってしまい間違ってしまった。地形をしっかり読むことの大切さを何より学んだ。まだまだ未熟で経験不足と思い反省した。

地図読みが必要な山は無理をせずに短いルートで計画し、林道を下山コースにしたのは良かった。このようなところに行くときはシュリンゲと安環のカラビナは絶対必要であると思った。そして何より、メンバー同士の信頼と連携が大切だと思った。今回もみんなで力を合わせ、冷静に行動できたのは大きな収穫だった。 私をはじめみんなでたくさんの事が学べた山行だったと思う。

そして何より、大宮労山での山の経験が、今回の山行でもたくさん、役に立っていると思った。この指とまれ方式の大宮労山でレベルアップを図りながら安全に協力しあって山に行く。こんなスタイルの大宮労山の登り方が大好きで、今年も仲間とたくさんの思い出に残る山行をしたいと思う。たくさんの指が上がることを願って。(Ki.K記)

ハイキングと言えど「カラビナとロープ」は必需品

千葉県の山はほぼ登りつくしたかとおもわれるF田美子さん、分県登山ガイド・「千葉県の山」から三郡山みこおりやま(337m)と安房高山(364.9m)を見つけてきてこれを一日で登ろうという提案がありました。

このガイドブックだけからはどんな山かよく分からないのでまず地形図を出してきました。そしたら地形図の鬼泪山、坂畑、鴨川、金束の四枚にまたがる山で地形図にはその山名が出ていません。四枚の該当部分を貼り合わせてやっと山の様子が分かってきました。ずいぶんなロング・コースです。

日の短いこの時期に一寸考えてしまう計画でした。今回の計画では、一日目が三郡山と安房高山で、その日は白浜の民宿泊、二日目は嵯峨山に登るといものです。

以下、断片的に感想を述べます。

リーダー(K原塚さん)が一日目のコースを思い切って短くしたことは適切でした。日が短いこと、メンバーの体力・技術、登山者があまり入ってないコースで道迷いもあることを判断したのだと思います。

道の分岐点で、どっちの道を行くのか不明のところではリーダーが一人で偵察してきて判断を下しその上でメンバーを歩かせたことはメンバーの体力を保存するという点から、またメンバーに不安を抱かせないという点からも適切でした。最後に安房高山から林道に出るところで全員を急斜面をおろしてしまい、登り返してしまったことは残念でした。

地形図上では山頂から北西方向に約200mほどで林道に出ることになっています。リーダーが尾根を進んでいくと崖の上に出てしまい「危険」の表示があり、少し戻ったところに錆かけたブリキの小さな表示板があって「左危険、右に進め」という内容でこれに従って急な尾根を下ったところ、沢の音が聞こえるところまで下ってしまったことに気がつき登り返しの指示を出しました。

メンバーが登り返しを始めた頃から北東方向からの風と雪が襲ってきました。まるで吹雪でした。しかし風が来る方向を確かめると雲が切れていて、多分小さな寒冷前線の通過と思われました。やっぱり吹雪はじきに収まりました。さっき尾根を下っているときすぐ下に林道がありました。

リーダーは林道を目指して強行突破を考えやって見たらその途中に踏み跡を見つけみんなを導きました。その踏み跡の取り付きのところに小さなピンクのテープが付けてありました。表示板の「右に進め」という内容が間違っていたのです。「右に一寸行ったら左のヤブに入れ』というのが正しい内容です。リーダーの導きで一同林道に出られてホッとしました。

今回O知さんが6~7㎜、15五mくらいのロープと安全環のカラビナを持っていて、みんなの頭の中には予定していなかった急斜面の下り、登りに大変役立ちました。私は、以前ハイキングでもお助け紐はザックの中に入れて歩いていましたが、最近は入れて行かないことが多く、大いに反省したところです。 (Yo.S記)

山に来て人を知る「安房高山編」

 「助けて下さぁい。O知さぁん、ロープ、ロープ」振り向くと下の方でF田美子さんが叫んでいる。しかし、見上げれば前方では私の夫で呼ばれた本人の「O知さん」は、S古和子さんをザイルで補助しているところである。・・・こう書くと、すごく大変な山に来てしまったようだが300メートル級の尾根歩きの軽いハイキングの予定であった。

実際は、アップダウンが結構有り軽いハイキングにしては登りがいがある。アップダウンの連続なので、呼吸が苦しくなるほど登りが続かず、何とも快適な山歩きを楽しんでいた。

こんな私と対照的にリーダーのK原塚さんはすごい。地図を読み走り回って道を探し、皆を誘導する。実は今回何度も道に迷った。途中まで確かにリボンを確かめて入ったのに、枝をつかみバランスを取って滑る道を必死に下ってみると藪の中。はるか下の方からK原塚さんが叫ぶ。「戻りますー。」誰も口には出さないが、たぶんリーダーを含め全員が(ああ、せっかく下りたここをまた登るのか)と思ったことだろう。

陽は西に傾き、さすがに疲れも出てザイルのお世話になる人も出てきたというわけである。夫は「初めてザイル使っちゃった。」と人に頼りにされてなんだか嬉しそうに走り回っている。

それにしても、F田美子さんとは、口が達者なしっかり者と感じていたが、「きゃあ。助けて。コワ~イ。」と言っている姿は誠にかわいらしい。そうか、こうやって人に頼るというのはかわいい妻のコツかな?と妙に納得したりする。

以前、夫と共に山に誘われた時に夫婦げんかになったことがある。出発時間前とはいえ、夫だけが現れない。早く!といってもマイペースを貫く。協調性無い、と言ったらヘソを曲げた。(こういうきついことを言う妻はかわいくはないのだろうな。)美子さんを見習ってかわいくなろう。

さて、K原塚さんが藪を抜け、下山道を探して戻ってきてくれた。(助かった、と思った。)夕方が近づき寒くなっていた。それにしてもK原塚さんは頼れるリーダーで、いい意味で男らしい。ほれぼれする。攻撃型のマドンナ、と思う。

夜は南荘に宿泊。おいしい料理と暖かいお風呂。お酒が入っての語らいはみなさんの人柄が分かって興味深い。山とは、人とは。

帰りの車の中でO栗さんが教えてくださった事がある。(ヒマラヤの話を聞いて技術や体力をほめた私に対して、一言!)「一番大事なのはねぇ。体力や技術ではなくて協調性よ、協調性。これがないとね、高い山には登れないのよ。」 あー深いです。

山の話は人生にも通じるんですねぇ。「協調性が一番大事らしいですよ。」私は隣で運転している夫に声をかけたのだった。                       (Kz.Oさんの奥さん記)

尾崎直売所10:00出発・・・お茶立て場からの三叉路11:10・・・
三郡山12:45・・・横尾林道中ごろ13:30・・・安房高山登山口
14:15・・・高山山頂14:30・・・間違った尾根14:50・・・
トンネル下の林道15:30・・・尾崎直売所16:30