8月第一例会報告 「テーピングと救急法・救助要請の判断」

2018年8月7日

講師:M谷さん、T田さん

1.テーピング

〇足のケガ:足首の固定法

足首は直角にする。足裏からくるぶし(内・外両側)にしっかりとテーピングをする。

まずは真っすぐに、次にくるぶしの前側を通りテーピングし、後ろ側を通るよう少しずらしてテーピングする。その後足首を中心に八の字になるようテーピンし固定する。

★テーピングの方法はテーピングテープの箱やネットで検索すると詳細が分かる。

〇ストックで簡易松葉杖を作る。

長めのストック2本のハンドベルトを結ぶか、片方に引っ掛けるなどして二本一緒にテーピングテープでぐるぐる巻く→わきの下の支えになる

ストックの中間部、受傷者が手で握れるところにテーピングテープを巻く→手の支えになる.

実際に受傷して歩く時には、健側に松葉杖を持ち、受傷した足に体重をかけないように歩く。

<M谷さんのお話>

M谷さんは今春、浅草岳を下山中に滑落し左足首を骨折されました。その時の体験をもとにお話しいただきました。

・足首のテーピングは靴下を脱ぎ、直接テーピングをした。

・アイゼンを履いていたので、靴の上からの固定はできなかった。

・リーダーのS木さんは、松葉杖を作るなど応急処置を適切に行った。

・リーダーの指示で全員が受傷者を保護するための役割を担った。

・M谷さんは簡易ハーネス(チェスト・シット)をして確保されながら、下山した。

・急斜面では後ろ向きで、受傷した側は膝を着いて降りた。

・下山1時間の工程を6時間かけて下山した。

・山の会のパーティーメンバーの協力がとてもありがたかった。

・帰宅後地元の病院を受診したら、コンパートメント症候群の危険性を指摘されて、即入院になった。

・外傷後の応急処置にはRICE処置が大切であることを再認識した。

<コンパーメント症候群>

骨折による皮膚の腫れなど何らかの原因により筋肉が圧迫され、筋の血流が阻害されると、筋組織は不可逆性の壊死状態に陥り、コンパートメント症候群を引き起こす。血流遮断が6~8時間以上続いてしまうことで、コンパートメント症候群を引き起こすと言われる。

<RICE処置>

Rest安静:損傷部位の腫脹や血管・神経損傷を防ぐために患部を安静に保つ。筋肉の関節の動きを抑えることによって内出血も抑えられる。

Icing冷却:二次性の低酸素障害による細胞壊死と腫脹を抑えるため、患部を氷等で冷

却する。

15~20分冷やすと感覚が鈍くなるので、また外して、痛みが出てきたら再び冷却する。

24時間~72時間くりかえす。

Compression圧迫:幹部の内出血や腫脹を抑えるために、腫脹部位を中心に腫れの無い部分まで軽い圧迫を加える。

Elevation挙上:腫脹の軽減と早期消退を図るために、患部を挙上する。理想的には患部を心臓より高い位置に挙上する。内出血や腫脹は筋肉の多い部位では吸収されやすいが、手足の抹消に広がると吸収が遅れるのでできるだけ患部を高い位置に置くことが重要。

2.登山中に受傷した際に、救助ヘリをすぐ呼んだほうが良いかどうかの判断について、意見交換を行った。

・コンパーメント症候群の発症を防ぐためには、直ぐにヘリを呼んだほうが良い場合もあるかな。

・木道から落ちて山の診療所に行ったが、テーピングをして痛み止めを飲むよう指示された。

痛み止めは眠気を呼ぶので心配だった。

・痛み止めは飲んだほうが良い。

・骨折と分かれば(ねんざの場合にも)ヘリを呼んだほうが良いのではないか。

・捻挫は骨折を起こさないためには、リーダーはパーティーメンバーの状態を観察し、転んでいないか、回数はどうかなど把握し、2回ほど転ぶ状態であれば休憩を多めにとり、下山を急がないことも大切。

3.救急救命:T田さんより心臓マッサージの基本的な注意点についてお話し頂いた。マウスtoマウスについては無理をしない。それ用のフェイスシートも市販されている。

日赤や地元の消防署などの救急救命プログラムに参加して技術を覚えましょう。

4.熱中症:熱中症は進行状況や内臓、身体機能への影響によって次の4種類に分けられるそうです。熱失神、熱けいれん、熱疲労、熱射病。早めの対処が大切です。気を付けましょう。

記:S田み