将棊頭山(しょうぎかしらやま)から木曽駒ケ岳(2956m)   落葉松の輝く紅葉の乗鞍岳(3026m)        

2018年10月26日~28日

将棊頭山はヤマケイの「日本の山」によると日本海と太平洋の分水嶺とある。独特の山名に惹かれて登ってみた。もちろんその先にそびえる木曽駒ケ岳がゴールである。登山口の桂古場(かつらこば)は標高千二百八十メートル、駐車スペースも十分ある。登山道は、学校登山にも使われるためか、整備されてとても歩きやすくありがたい。見え隠れする隣の尾根の落葉松の黄葉が美しい。

馬返し、大樽小屋とテンポよく登り、胸突き八丁も順調に過ぎる。しかし、茶臼山分岐を過ぎハイ松帯になると風がまともに当たるようになる。先の尾根や駒ケ岳の北側の沢筋には雪も見える。

登山道の途中の岩場の陰で、レインウエアの上下とアイゼンを着ける。風に吹き飛ばされそうになりながら、岩稜帯を緊張して登る。今年の雪と岩ミックスのアイゼントレはこれで代替えだ。濡れた岩に意識を集中しながらバリエーションルートでやっと将棊頭山に到着する。

駒ケ岳の頂上らしい頂は未だ何度かアップダウンをくりかえさなければならない。見えない頂上を目指してひたすら登る。頂上に着いた時には霧が晴れ、頂上木曽小屋と大きな字で書かれた小屋の屋根も見えてほっと一安心。事前に小屋の営業期間は確かめたが、営業しているかどうか少し不安だった。

そろりそろりと小屋の引き戸を開けると少し腰の曲がった小屋番の男性が穏やかな表情で迎えてくれ、梅の砂糖漬けと一緒に暖かいお茶も出してくれた。明日は天気の崩れが予想されていたが、早くも夕刻から雨と風が強くなる。宿泊者は私達グループだけなので、食堂で自炊をさせていただいた。食堂はストーブが燃えていて暖かい。今日は食欲もあり、持参のラーメンを食べることができた。

強風は夜じゅう音を立てて建物を揺らし、私は時々目を覚してしまった。

翌朝も天候は相変わらずであるが、午後の天候の回復を待ち、のんびり小屋で山の雑誌を読んで過ごす。いつもお天気のいい日にガツガツ登っているので優雅に停滞するのもいいな。

こんな強風でも駒ケ岳のロープウェイは運行しているとのこと。雨が止むのを待って出発。下山途中、宝剣岳の山容は少ししか拝めなかったのは残念だが、無事にロープウェイ駅に到着できた。駅には軽ハイキングや普段着姿の人々がくつろいでいる。緊張して下山してきた私達は場違いな印象を持たれたかもしれない。しらび平からのバスの中からは空木岳から延びる檜尾尾根や長くてかっこの良い池山尾根が見える。今回は機会がなかったが、いつか上りか下りで歩いてみよう。

三日目の山は乗鞍岳。前日は乗鞍温泉の観光センターで前泊し、翌日、シャトルバスで位ヶ原山荘前で下車し登山開始。登り始めの標高は二千三百七十m、登山道は沢沿いなのでゴーロ歩きの練習になるが、歩き始めから足が重い。頂上までの標高差は七百m、登り切れるか心配になるし、午後からは雲が出てくる予想なので心は逸る。

沢を登りながら車道を二回横断すると前方に大きな剣ヶ峰が見えてきた。深い藍色の青空に薄く雪をかぶったその姿が美しい。足の重さは変りないが、アイゼンを着けたので凍った斜面も雪にも負けず歩きやすい。軽装の登山者、スニーカーの登山者もいる中、やはりアイゼンはしっかりと歩ける。霧が晴れた山頂からは、雪をかぶった穂高岳や槍が岳、遠くには大好きな剣岳、五回も登ったおなじみの八ヶ岳や南アルプスの山々が雲の中から眺められた。幸せな一瞬だ。

「下山は畳平からバスに乗りましょう」というリーダーに全面的に賛成して、ルンルン気分で下山する。車中からは金色の落葉松や赤や黄色の落葉樹の紅葉が見事である。観光センター近くの日帰り温泉の湯船からは雄大な乗鞍岳の頂が眺められた。

中央アルプスの縦走は叶わなかったけれども、天候悪化時の判断やアイゼン装着のタイミングなど、今回も学ぶことが多かった。来年の山プランも湧いてきた。プラン達成のためにまた少しずつ精進しよう。

メンバー:リーダーGK、MS

10/26:6:00桂古場・・12:00将棊頭山・・15:00木曽駒ケ岳

前泊:中央道諏訪湖SA 山頂木曽小屋泊:素泊り6,000円

10/27:13:00頂上木曽小屋・・14:40ロープウェイ千畳敷駅

10/28:7:20乗鞍温泉観光センターシャトルバス~7:50位ヶ原山荘前・・11:08乗鞍岳山頂・・12:50畳平シャトルバス~乗鞍温泉観光センター

前泊:乗鞍観光センター(テント不可)トイレ・水

日帰り温泉:湯けむり館 720円

記:MS