城ケ崎クラッククライミング ー頼りがいのある先輩に学ぶ

2020年2月23~24日

真冬というのに初夏のような気候の伊豆で二日間クラッククライミングを楽しんだ。楽しむというよりは厳しいクラックに挑戦した。以前にも亡くなったK坂さんたちと一緒に城ケ崎に登りに来た。 その時はクラッククライミングの真の意味を理解していなかった。今回はメンバーも少ないのでしっかりとT田さんに教えてもらうことができた。

登る前準備として両手にジャミング用のテーピングをする。中手骨の関節には二重、三重にテープを重ねて保護する。

フェイスのルートではガバやカチを掴んで登るが、クラックでは縦に割れている岩の割れ目に抜けないように手や指、足を入れ、それを起点にして登ってゆく。

まずはフナムシ・ロックの短いルートを登る。T田さんが「鬼ゴロシ5.7」をクラックに手や指を入れてさりげなく登ってゆく。目の前のクラックの幅や形状を見極めて、カムやナッツで支点を作る。その見極めが難しい。登りながらかけるのだから素早い判断が求められる。様々な大きさのカムやナッツ類の働きを考えて、さっと選択してクラックに差し込みながら掛けてゆく。そしてぎゅっと下に引っ張ってみる。上に持ち上げても抜けないかどうかも確かめている。選択をしたカムが不適切だったり、かけ方によってはすっぽ抜けることもある。不安な時には近くにもう一つ掛けている。

クラックをマスターリードで登る緊張感が下で見ている私たちにも伝わってくる。

トップロープをセットしてもらい登り始める。ハンドもフィンガーも全然決まらない。どうしてもガバやカチを探してしまう。T田さんから「ハンド」や「フィンガー」の指示が出るがどう手指を入れても決まらない。いろいろ試しながらクラックに縦に右手を入れ少しねじり、手指の痛みをこらえて引いてみた。

やったぁ。動かない。左手もクラックを探り、やや甘いが右手を信じて、思い切って足を上げてみる。右手は最後まですっぽ抜けず、核心を超えることができた。登っている最中は緊張感100%だけれど無心、瞑想しているような不思議な感覚だった。

お隣で登っているピカピカのカム類を付けた若者も苦戦している。クラック登りは手指が、がしっと決まる感覚が付くまで相当な練習と慣れが必要である。

一日目は同じルートをもう一回、「純5.8」「無名ルート」を2本登って終了。

T田さんのご主人に近くまで迎えに来てもらい、スーパーに寄ってT田亭に宿泊。K池さんと少し熱めのT田温泉に入って疲れた身体をほぐし癒された。

二日目は初めてのあかねの浜、ここはフナムシ・ロックより一本一本が少し長い。ここもクライマーでいっぱいである。有名なクラッククライマーのスクールも開かれている。

今日はS田とさんがマスターリードで支点構築してくれた「イソギク5.7」を登る。中ほどの核心部には右と左にちょうど90度の壁があり、その中央に細いクラックが伸びている。ハンドだけでは支えきれないから、右手と左手を突っ張って足をどうにか左壁の突起に載せる。でもこの先の一手はどうしてもハンドが必要。右手の人差し指、中指、薬指3本をクラックに差し込み力を入れるが心もとない。左手はカチをつまみ、トップロープだから落ちてもともとと勇気を出して踏み込んだ。

トップアウトしたが、周囲の景色を見る余裕もない。支点についてT田さんから指示が出ていたが、あまりの緊張感にすっかり忘れてしまう。

「増長天5.8」は全然歯が立たず、途中敗退したが、ハンドと足の練習になった。

恐るべしクラッククライミング。T田さんはすべてマスターリードで登り、その勇気と技術に感服した。

他のクライマー達も自分のカム類を持ち、自分で考え、自分で登り、トップアウトして懸垂下降で降りてくる。私は到底クラッククライマーにはなれない。

S木さんには申し訳ないけど、リードで登る技術と身体を作るには時間も体力も足りない。ほどほどに楽しみたいので、これからもほんの少し頑張ります。

 

リーダー:T田、S田と、K池

2/23 フナムシ・ロック

「純5.8」「鬼ごろし5.7」「無名ルート」2本

2/24 あかねの浜

「ツワブキ10a」「イソギク5.7」「キャンドル5.7」「増長天5.8」