白馬岳・栂池縦走(北アルプス)しっとりと濡れて俯いた可憐な花々

山行実施日;2012年7月14日~15日
参加メンバー;Ry.K、G1

花の名前は後日調べたものですが、間違いや名前の解る方は教えて下さい。

白馬岳は昨年計画したが所用により断念した。今年こそはと思い計画するが天気予報はイマイチ、ただ小雨混じりの晴れ間が覗きそうな気配で決行することにする。

【1日目】7月14日(土曜日)雨・霧・薄日・晴れ
大宮を早朝出発、途中ドシャ降りと霧雨そして晴れ間を交互に受けながら猿倉に到着する。駐車場は6時前にもかかわらず満車、すぐ脇の臨時駐車場に向かう。ここも既にほぼ満車状態(こんな天気なのにと人の事は言えない身ではあるが)何とかスペースを確保する。雨脚が強く、車の中で朝食と準備をする。

猿倉荘にて登山計画書を出し登山指導を受ける「今年は雪が多く、白馬岳の北方にも雪渓が残っている」。猿倉荘脇の登山道から雨の中を出発する。ぬかるんだ登山道を少し登ると林道が現れ、この林道を左方向に進む。雨足は少し弱くなってきたようだが降り続いた雨で河川の水量は多く、林道の一部が潅水している。

林道終点の御殿場からは樹林帯となり、可憐な花々がしっとりと濡れて俯いている。ミヤマカラマツ、サンカヨウ。少し登ると沢状態の登山道となり、湿原の様相を呈している。やがて頬をなでる風が冷たく変わり雪渓に近づいたと感じた。すぐに大岩の看板が出迎える「おつかれさん!ようこそ大雪渓へ」白馬尻小屋には多くに登山者が休息しているが、雪渓からの風が冷たく身体が直ぐに冷えてくる。小屋脇を少し登ると、キヌガサソウ、エンレイソウなどが咲き誇る。

雨は小康状態となったが、相変らずガスが停滞している。気温も12度と高く雪渓も柔らかい。ガスにより鞍部の雪渓しか目に入らず、そこかしこにはオブジェのような大小入り混じった岩が散見される。雪渓上には注意看板が置いてある「休息時も上部に注意!ここの岩は全て落下したものです」。
途中で上を仰ぎ見ても下を振り返っても延々と蟻の行列が続いている。やがてガスが切れ、周りの山々を遠望させてくれる。

大雪渓の終端、葱平(岩室跡)に取りつき、小休止とする。ここは花畑ではあるが、残念ながらまだ雪に閉ざされていて一部しか確認できない。それでもミヤマキンポウゲ、「??」、ハクサンイチゲ等々が迎えてくれる。九十九折れの登山道を登ると直ぐに小雪渓が現れ雪渓のトラバースとなる。二回目のアイゼン装着は踵に掛からずやり直し。

ここも花畑、ハクサンイチゲ、ベニバナイチゴ、ミヤマシオガマ、「??」。きつい登りで雨も強まり、あと少しで稜線だが風も強くなりそうである。「頂上宿舎」を横眼で見て稜線に上がる。風は思ったほど強くはなく、南西からの追い風でほっとする。

白馬山荘までの間にも雪渓が残り、指導員?の姿も多くなる。途中で花の名前を説明する若者(白馬診療所の学生か?)がいる。教えてくれるが聞きなれない花の名前で直ぐに忘れる、悪い事にカメラの調子もいまいちで、あまり良く撮れていない(腕のせい?)。ウルップソウ、ユウバリソウ(夕張岳の固有種では?ウルップソウの変色?)、タカネツメクサ。

今日の登山者は多いの?「今現在400人です、例年ですと1200人ですから」白馬山荘の受付で、「労山会員証を提示すれば割引が利きますか?」「土日は利きません」残念。「乾燥室に靴を入れないで下さい!間違われます」そんな事を言われてもと思い、相棒の靴ひも同士結わえ付けひとまず乾燥室で乾燥することに。

夕食まで談話室で過ごすことに、ここにはストーブが置かれテレビや雑誌類も豊富に取り揃えられている。みんなここで靴を乾燥させている、私も右にならえで靴を乾燥させる。

2日目】715日(土曜日)雨・霧・晴れ
残念、天気予報が当ってしまった。ゆっくりの朝立ちとする。雨・風とも強く白馬岳へはガレ場の登り、直ぐに山頂となるが視界はゼロ、記念写真を撮り早々に下山に向かう。

ガレ場の両脇にも多くの花が咲き誇っている。イワベンケイ、コイワカガミ。

多くの団体さんの先を行かせてもらう。どの位入っているのか?非常に多い。

三国境にも団体が休息している。連休の惨事はこの近辺か。確かに遮る物の無い稜線で風も強かっただろう。この時我々は大日岳で大雨に苦労した時である。

稜線を進み、小蓮華山を通過するが標識も見えない、倒されたのか?雪渓が現れるが、「短い」との事でアイゼンは着けない事にする。「船越の頭」を過ぎると這い松帯のガレ場となる、ここでライチョウを拝める事を期待するが、残念ながら期待のみで終わってしまった。天候が好転し出し「白馬大池」が臨まれ出すが、湖面は灰色のままである。いよいよカメラの限界が来たようだ、スイッチが入らない。這い松の赤い花?穂先?イワツメクサ、コマクサ等々が咲いている。

白馬大池ではまた雨が強くなり出す。山荘には登山者が溢れ落ち着ける場所もない、トイレを借用し下山することにする。大池の北面からは安全岩の大岩で出来た登山道を行くが、相棒は大岩を進むのに手こずっているようだ。顎を出しながらも大きなケルンで小休止、乗鞍岳に着く。

また雪渓が現れる、アイゼンを付けるのが面倒なのか未装着で下山することに。南東方向に下山すると正面に大岩があり、ここから天狗原までの東方向には急斜面の雪渓が300mほど続いている。

大岩には椅子とテーブルが設置され、日も射し始めた事で山々を観賞しつつここで昼食タイム。ゆっくりとコーヒーを頂き下山する。今回でアイゼン装着は3回目、流石になれたようだ。雪渓の下山は流石に怖いのかゆっくりと下りる事とする。木道が設置された天狗原まで着くと晴れ間が覗き出す。遅い!あと2~3時間早ければ!この湿原にはミズバショウ、ショウジョウバカマなどが咲いている。木道は直ぐに無くなり、樹林帯のぬかるんだ登山道に変わる。自然園にしては道が悪いが!

泥だらけになりながら、最後の急斜面を下り「栂池ビジターセンタ」に到着する。ロープウエイに向かうが相棒とひと悶着、センターでゆっくりしたかった様だ。

ゴンドラリフトを乗り継いで「栂池高原」へ、直ぐにタクシーを探しに行くと3人の登山者がタクシーに乗り込む途中。運転手が私に向かって「どこまで行くの」「猿倉まで」「あんたたちはどこまで」「「八方まで」「相乗りしなよ、料金は割り勘で良いだろう」ありがたく乗り込む事に。

今日はタクシーが捉まらないよ「さっきみんな呼ばれてこれが最後の1台」。対向車のタクシーが「あれも予約で、つかまらないよ」。

事前に観光協会に確認した時は「この季節はタクシーが絶えず待機してますよ」どこが!時間がずれたら危なかった、ラッキー。

標高:白馬岳2932m 小蓮華山2766m 乗鞍岳2436m 猿倉1250m ビジタセンタ1825m
累積時間:13時間30分  累積距離:17.7Km 平均速度:1.31 Km/h

【1日目7/14 雨・霧・晴れ・雨 気温12度】
大宮2:00-上信越道・長野IC-猿倉駐車場6:00/7:00・・・白馬尻小屋8:15/8:30・・・大雪渓8:50・・・岩室跡10:30/10:50・・・
白馬山荘13:10      白馬山荘泊
【2日目7/15 雨・霧・風・雨・晴れ 気温10度】
白馬山荘6:30・・・白馬岳6:50・・・三国境7:25・・・小蓮華山8:05・・・白馬大池9:40/9:50・・・乗鞍岳10:45・・・天狗原12:30/12:50
・・・ビジターセンタ13:50・・・栂池ロープウエイ-栂池高原-猿倉-温泉-大宮

<猿倉から山荘       登り6時間10分 距離: 7Km 速度:1.13Km/h
<山荘からビジターセンタ  下り7時間20分 距離:10.7Km 速度:1.46Km/h

温泉:倉下の湯500円 黄土色

返信を残す