道東山旅

2025年7月12日(土)~13日(日)

ポンマチネシリ

今年の夏は素敵な山旅が実現した。IMさんの帰省に合わせ、また、妹さんのご厚意で雌阿寒岳、雄阿寒岳の登山口までの送迎をして下さることになった。
1日目は女山と呼ばれる雌阿寒岳。
登山口の野中温泉は火事により建物が焼け、現在は休業中のため残念ながら泊まることができなかった。歩き始めてしばらくはアカエゾマツの森の中を進む。沢山の松ぼっくりが登山道を埋め、見た目はとてもグロテスクだ。幼木が木々の間に沢山生えている。足元にはお馴染みのゴゼンタチバナ、小さな3つの花をつけたイチヤクソウがお出迎えだ。藪の中をシマリスが素早く通り過ぎる。

イワブクロ
四合目を過ぎるころから視界が開けてきて気持ちが良い。砂礫の登山道には薄紫色で袋状のイワブクロ?が沢山咲いている。

山頂が近づいてきた。滑りやすい急なザラザラの登山道を登ると、ゴーゴー、シューシューと音をたてて噴煙が上がる噴火口が見えてきた。その中を沢山のイワツバメが飛び交っている。大きな噴火口には不思議な色の青沼、目の前には堂々の阿寒富士。阿寒富士にはジグザグの登山道がついていて何人かの登山者が登っている。私達は体力も気力もないので見てるだけ。

阿寒富士と青沼
今日は土曜日のためか登山者が多い。オンネトーから登って来た学生達は運動靴でざらざら道は苦労しただろう。
リハビリ中のIMさんもゆっくり登って登頂達成。おめでとうございます。

ほっと一安心して昼食を摂り、下山開始。ざらざら道を滑り落ちないように気をつけて。砂礫に咲くコマクサは風に負けずに健気だ。

私達も負けずに進むと深緑色の水を湛えたオンネトーが見えてきた。アカエゾマツの森を抜けて、オンネトー国設野営場に到着した。

笑顔で下山

雌阿寒岳と阿寒富士

■日程   2025年7月12日
■メンバー IM(L)、UD、 SD(記)
■ルート雌阿寒温泉~山頂~オンネトー~ピンネシリ1370m


ピンネシリ1370m

2日目は雄阿寒岳にUDさんと二人で登った。雌阿寒岳と同様に、活火山に選定されている。深田久弥が実際に登ったのはこちらの山だそうだ。旅館の女将さんは雌阿寒岳に比べて厳しい山だからと、朝食を早めに用意してくれた。
お迎えの予定を3時過ぎにお願いして、滝口の登山口へ、太郎湖にかかる橋を渡り出発。湖の畔を歩き始め、アカエゾマツの森を進む。少し標高が上がり、次郎湖が見えしばらくして一合目に到着する。登山道は雌阿寒岳の森と異なり、薄暗く鬱蒼としている。倒木が多い。三合目の急な斜面を斜めに伸びるトラバース道を抜け四合目。標識には「半分以上をクリアしました。五合目迄がガマン」と書かれている。手ごわいらしい急坂が始まる。倒木とハイステップが辛い。途中急坂を駆け下りてくるブルーの上着の集団に会う。北海道警察の救助隊メンバーでパトロール中ということだ。昨夜、夕食時にお隣のテーブルでてんこ盛りのご飯を食べていた方々だ。滑りやすい下山路があるので注意するようにアドバイスをもらう。「訓練お疲れ様です。ありがとうございます」と声をかける。
やっと五合目に到着。二人とも体力にやや余裕がありそうなので、頂上を目指すことにする。背の高いハイマツと灌木が登山道をふさいでいるので、歩きにくい。私は頭や顔や目に枝がぶつかるがUDさんは?
藪漕ぎが終了すると山頂が見える台地に到着する。下降路と登り返しの尾根が目の前にあり、気持ちが萎えてしまう。「コルはそんなに下がらないから大丈夫」とUDさんは強気。岩陰に咲く濃いブルーの岩桔梗にほっとしながら、やっと山頂に到着。もう12:00近いので、休憩タイムは15分とした。頂からは雌阿寒岳、遠くに斜里岳、雪が残る大雪山連邦などが見え、眼下にはペンケトー、パンケトーが見渡せる。

山頂から
山頂からIMさんに登山口到着予想時間をお知らせし、下山開始。八合目には登りでは気づかなかった旧日本軍の気象観測所跡があった。
下山はさらに気を引き締め、3合目まで頑張ろうと、足元を確認しながら降りる。
三合目から登山口までも、いやに長く感じる。予定時間ギリギリと思っていたら、IMさんが途中まで散策がてら来てくれていた。湖の渕には緑のマリモが沢山浮かんでいた。
地味だけれど登り甲斐のある山だった。コースタイムに上り下り1時間ずつかかった。近年は雌阿寒岳に比べて登山者が減少しているらしい。だから枝払いもしてなかったのね。夜は釧路の炉端焼きで乾杯だ。

■日程:2025年7月13日
■メンバー:SD(L、記)、UD
■コース:滝口より山頂ピストン

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