山行実施日;2010,11.21
参加メンバー;Zu.O、Ki.K、他
11月21日の山行予定日の3日前にブロック長のZu.Oさんに、参加を申し出たところ(大宮はKi.Fさんだけなので是非)と言っていただき、急きょ参加しました。
北上尾駅に7時前に車で行くと、すでにKi.Fさん、三郷山の会のYさん、日進山の会のKさんが待っていました。途中の川島でZu.Oさんと合流し、たいした渋滞もなく秩父の浦山の大日堂前に9時前に着きました。 北本山の会はYOさんと、Hさんはじめ3人の女の方が待っていました。自己紹介と今日の行程の説明をZu.Oさんから受けていよいよ出発です。ルートは川俣から大持山西尾根-大持山-ウノタワ-鳥首峠-冠岩-川俣の一周コースです。大持山から鳥首峠、川俣までは一般コースなので、大持山西尾根が実際の地図読みコースです。
まずは尾根に上がる踏みあと探しからスタートです。尾根の下部に東電の送電線の鉄柱が見えたので、その作業道を探して尾根に上がることになりました。車を置かせていただいた、市内巡回バスの終点の空き地から、少しもどった所の民家の横に、東電の杭があってそこから踏みあとが、尾根に向かって付いているようだったので、そこを辿って登っていきました。最初の鉄塔まで少し急登で標高差200メートル、ここで小休止をしてルートの確認をしました。
次の第二の鉄塔までは緩やかな尾根歩き、カヤの原っぱや、のこりの紅葉のなかを気分良く歩きました。ここまでは踏み後もしっかりしていて、標識が全くないことを除けば、静かなハイキングコースのようでもありました。この先からがいよいよ地図読みの中心、793メートルのピークは右手に尾根を確認しながら左側のまきみちを歩きました。更に尾根をつめていき、左に枝尾根があることを確任し、ここからルートが少し右にカーブしていきました。ここの地点は高度900メートルぐらいで、さらに右にカーブしながら尾根をつめていくと、1142メートルのピークに、ここで初めて大持山の全容が目の前飛び込んできました。大宮労山に入る前、武甲山から子持山を越えて、初めてみるアカヤシオに感動しながら大持山に登りましたが、その時大持山はそんなに大きく感じませんでした。しかし今回西側からみると同じ山だったかと思うほど、大きくてりっぱでした。1142メートル地点はそこを現す赤テープが木に何本もしっかり巻かれ、ここから右にカーブしながら、15メートル位下って次の尾根の取り付きまでテープがまかれていました。 ここからがかなりの急登、岩や木の根をたよりに、山頂にむかって一気にのぼりました。
山頂につくと丁度12時、西尾根では私たちのグループだけだったのですが、多くの登山客でにぎわっていました。川俣から山頂まで900メートルの標高差を、3時間かけて地形を読み方向を確かめながら登ったことになります。そして山頂から北に見る武甲山は、秩父側からみる痛いたしく山肌を削られたそれと違って、大きく聳え立ち、自然のままの堂々とした姿でした。その姿に感激すると共に、ずうっとその姿をとどめてほしいと思いました。
山頂で30分ほど昼休憩をとり、今度は南西の鳥首峠に向かってコースを取りました。急坂を下ってまもなくすると、妻坂峠との分岐に、ここは展望も良く開けていて小休止によさそう、更にアップダウンを繰り返しながら歩くとウノタワという平坦地に着きました。ちなみに(タワ)というのは尾根と尾根の間のたわんでいる所(くぼ地)をさすそうです。ウノタワからは尾根が右にカーブしながらつながって、1059メートルのピークに着きました。西側の見晴らしが良かったのでここで山座同定をすることに。遠くは霞んでいてハッキリしませんでしたが、浦山の谷を挟んで西南から西北にむかって、天目山、坊主山、矢岳、大反山などはみんなで確認しました。
ここから、尾根に沿って10分ほど下ると立派な看板のたった鳥首峠につきました。峠の東には白岩の石灰石採掘場が見えますが道は名栗村名郷につながっており、西は冠岩から川俣まで下り、昔からこの峠を越えて、東の谷の人達と、西の谷の人達が行き来をしていたのではと思いました。峠から岩交じりの杉林の急坂を40分ほど下ると、小さな小屋がひっくりかえっていました。近くには古い時代の墓石もいくつかみえ、さらに行くと大きな廃屋と、畑だったらしき平坦なところも見えました。ここは2万5千の地形図には家の印がついている所です。更に進んで林道の手前の橋の所で、冠岩の標識があったので、どこだろうと探していると、北本の方が(それらしい岩はもう過ぎましたよ。)と教えてくれました。下ばかり見て歩いていたので、気がつかなかったみたいです。残念でした。使われなくなった林道歩きから、車道歩きを30分もすると車が見え、これで一周できました。
今回の地図読みは9名の参加で、お天気にも恵まれ朝の9時~15時30分まで、ポイントごとに確認しながらの丁寧な山行で,思いで深く、多くのことを学びました。そしてほとんどの方は初対面だったのですが、わきあいあいと、とっても楽しく参加させていただきました。今度はかたくりや山桜の頃、鳥首峠から有馬山の方に南下していく尾根歩きも楽しいだろうな、と思いました。
2万5千の地形図を見ていると、尾根や谷だけでなく、自然や人々の暮らし、歴史までも、垣間見ることができ嬉しくなってしまいます。これからも地図をポケットにしのばせ、わくわく心を踊らす様な山旅を続けたいと思っています。
(Ki.K記)