残雪期の奥穂高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016,5,2~4

2日、土曜日夜8時に川越駅に集合。前日の内に準備していたが、会社を定時過ぎに出て一度家に戻り川越に向かうのは辛い、次回は8時30分でお願いしよう。集合場所には、やはり若干遅れ気味に到着する。川越ICから高速に乗り関越信越中央で松本ICから出て、今夜の宿泊である沢渡の足湯公園に向かう。足湯には0時過ぎに到着する。早速、テントを張り、明日以降の山行安全に乾杯する。残念ながら私は体調不良で余り飲めない。みんなに迷惑をかけずに歩けるかちょっと心配。足湯には深夜にも関わらず沢山の人が足を入れている。

3日、日曜日は朝6時にタクシーで上高地に向かう。定額4200円である。出発前に配分した共同装備を入れたザックは重く20キロオーバーである。原因は酒と食材。7時頃に上高地を出発し、明神、徳沢、横尾で休憩しながら進む。明神池で関根恵子のヌードを撮影したとHrに説明を受け、高校の体育館で見せられ感動した朝焼けの詩の関根恵子の姿を思い出した。徳沢では一度ここでテントを張って見たいと思いながら先を急ぐ。横尾ではどこかにいるはずのIyとTkのパーティーに横尾に着いたとメールする。返事は期待出来ない。横尾を過ぎてしばらく歩くとやっと雪が出てきた。岩だらけの夏と違い踏み込まれた雪道は歩きやすいが所々に大きな穴が開いているので気を付けて歩く。本谷橋を過ぎると冬道である「涸沢」を歩く事になる。本谷橋から涸沢まではデブリがあちらこちらにある。良く誰も雪崩に巻き込まれないで済んだなと感心しながら歩く。ここからは段々と急登になり、休憩時間の間隔を短くしながら歩く。いきなり、リーダーのHyが「こんにちは」と大きな声で叫びながら数回挨拶する。どうしたのかと前を見ると「IyとTk」である。やっと追いついた。みんなで挨拶をかわす。今日は涸沢小屋に泊まるとの事。一度、お別れである、それぞれのペースで歩き始める。しばらく歩くとやっと涸沢ヒュッテの鯉のぼりが見えた。Hsが誰かのブログで「鯉のぼりが見えてから長いよ」と言っていたと話した。まさにその通りで歩いても、歩いても届かない。みんなに遅れながらやっと涸沢のテント場に到着する。早速、テントを張り先ずは乾杯。Hsは生ビールを飲もうと提案するも、Hrは担ぎ上げたビールを飲もうと言ったが、結局は全員生ビールとなったと思ったら、Hdは持参した焼酎を飲むとの事。涸沢ヒュッテのテラスでおでんをつまみに乾杯。しばし、談笑して寒くなったのでテントに戻り飲み見直す。夜のメニューはHd担当のクリームシチュウである。明日は雨の予報。雨の場合は停滞と決めてシュラフに入る。

4日、月曜日は予報通り雨が降っている。この状況でも北穂高方面、奥穂高方面に登っている人がいる。我々は早々と停滞と決めて酒をチビチビと飲み始める。天気予報以上に風も強く雨も強く降って来て、トイレから帰って来るだけでびっしょりと濡れて帰ってくる。テント内は外から持ち込んだ雨でぬれて来た。酒を飲み、談笑して、昼寝をして、ご飯を食べて、また眠る。未明にトイレに行くとお月様が出ている。明日は晴れである。

5日、火曜日は3時起床の5時出発で予定である。朝食のラーメンを食べて、5時過ぎに登り始める。前日の雨で雪がぬかるんでいると思ったが0度まで下がった温度で雪は凍っていた。Hs、Hr、Hd、Koの順番で慎重に登る。下山して来た登山者と挨拶を交わす。穂高岳山荘に泊まって来たとの事。ゆっくり、ゆっくりと慎重に下山して行く。後もう少しで穂高岳山荘が見えると思われる所。突然のHrの大声。右上を見ると女性が滑落。直下にいた男性も気が付いて女性を停止させようとしたが勢いに負けて一緒に滑落して行く。テレビ映画の1シーンを見ているようで止まるまで、じっと見ている自分をもう一人の自分が見ている感覚。やっと停止する。後でニュースを見ると600m滑落したとの事。立ち上がる事を期待するも中々立ち上がらない。下にいた登山者が救助の為に集まってくる。しばし、茫然とする我々であるが安全の為に上に登りだす。突然、上からストックと手袋が落ちて来る。また、誰か滑落かと一瞬構えるが誰も落ちてこない。気を取り直して登って行くと3名の韓国人と思われる外人がいた。3名の内2名はチェーンアイゼンをつけているが、もう一名は何もつけていない。ピッケルは無し、ストックのみ。信じられない状況が見えている。いくら大声で注意をしてもこちらを見向きもしない。小屋までもう少しである。小屋まで登って行くと岐阜県警がたまたま居たので2件の事を報告する。滑落を見た直後なのでどうするか協議して奥穂高の頂上を目指す事にした。例年より雪が少なく鎖、梯子が見えているが再度気を引き締めて登る。途中、2ヶ所の雪壁もアイゼン・ピッケルをしっかり使い登って行く。頂上が見えて来た。鯉のぼりと違い直ぐに頂上に着いた。8時30分である。しばし景色を堪能し休憩を行う。行動食を食べていると男女のペアが楽器を奏でている。いよいよ下山である。雪壁ではロープを出しているパーティーもいたが我々はクライムダウンで慎重に降りる。無事、穂高岳山荘に届く。小屋まで着くと朝と違い大分雪が解けているが滑落付近まで来ると念の為にクライムダウンで降りる。途中で救助した登山者に会い状況を聞くと亡くなられていたとの事。途中、岩にぶつかったように見えなかったので怪我はしてもと思ったが、ご冥福を祈ります。急斜面を過ぎたので前向きで下降する。テント場に着いて、無事下山出来て握手を行う。11時30分。テントの上部は乾いているが下は水が溜まっている。テントから荷物を取り出しテント等を乾かしながら帰りの準備をする。12時40分に涸沢から出発する。登る時と同じ場所で休憩を行いながら下山する上高地には17時30分に到着する。Hdはノンアルコールビール、私はソフトクリームを食べながら、HrとHsを待つ。2人の到着をまってタクシーに乗り、上高地を後にする。途中で風呂に入り4日間の汗を流し、食事を取って帰宅する。帰宅時間は6日の午前2時近い時間となった。リーダーは3時過ぎか。お疲れ様です。今回の山行は無事下山が一番と改めて考えさせる山行でした。ありがとうございます。(記 K坂)