奥秩父 雲取山から飛龍山

念願の奥秩父縦走路
2024年11月22日~23日

雲取山はどこから登っても標高差が1,500m程あり、雲取から飛龍、丹波への道のりも長く、私にとっては厳しい縦走だ。門木さんにお付き合い願い、夏から少しずつ準備をしてきた。11月の晴れが続く2日間、気持ちを決めて決行した。宿泊を雲取山の避難小屋にするか、雲取山荘にするか、人によってはつまらないことで悩んでみたが、夜の寒さに弱いという理由で山荘に決めた。予約時、土日は満室だったが金曜日には余裕があった。
鴨沢からの登山道は紅葉が進み、モミジの赤や黄色の葉が美しい。晴天のせいか登山者も多い。


七つ石山の迂回路 滴る清水

七つ石山は迂回して、開放感のあるブナ坂を遠くの山並みを眺めながら歩く。なだらかなブナ坂からの北西には明日歩く三条ダルミから飛龍山、前飛龍の尾根が見え元気をもらうが、何度上り下りするのだろうかと心配になる。


飛龍への縦走路

ヘリポートの先の奥多摩小屋は来年の3月まで改修中だが、素敵な休憩舎とバイオトイレが出来上がっていた。
小雲取山からの登りは辛いので、巻き道を利用。何年か前に加藤学さんとヨモギ尾根から雲取山に登った時の最後の辛さが思い出される。一歩ずつ足を上げて、山頂に到着してほっと一安心。山頂標識は石と木の標識がある。石の標識はとても立派だが、ヘリコプターで運んだのだろう。木製の山頂標識は下から人が担いで取りつけたとKKさんが教えてくれた。彼女は実際に担ぐ作業と、取り付け作業を見たそうだ。木の標識には暖かさがある。

二日目の朝の山頂標識

山頂から雲取山荘への登山道脇には雪が少しあり、装備品に軽アイゼンを加えなかったことを反省する。
雲取山荘はほぼ満室で、暗くなってからも続々登山者が到着する。自炊をする登山者は私たちの他は男性お一人だった。
小さな自炊小屋で石油ストーブの温かさの中おしゃべりしていると男性のガスコンロの火の着きついが悪い。何故だろうと皆で考えていたが、寒さを嫌って窓を閉め切りにしていたことが原因の酸素不足と気が付いた。危なかった。
(雲取山荘は勤労者山岳会員500円引です)

二日目の朝の雲取山頂は朝日が眩しくて、富士山も美しい。奥多摩の山々の尾根の陰影も美しい。


朝の山頂 霧氷
冷たい風が吹いているが、縦走路は南向きで尾根からは低く、温かくて歩きやすい。縦走路の登り下りは厳しいが、KKさんの「ゆっくり歩きましょう」という言葉にほっとする。八ヶ岳、南アルプスの山々にも勇気をもらえる。


一日中顔を見せてくれた富士


飛龍の山頂はやはり薄暗い。雲取から歩いて来れてとてもうれしい。登山道脇の冷気でしだれた葉のシャクナゲ道を急いで降り、飛龍権現を見過ごしてしまう。冷たい風をよけて前飛龍の岩の上で昼食をとり、歩いてきた縦走路を眺める。

急斜面のミサカ尾根、熊倉山からはブナや落葉の木々に癒される。「良い尾根ですね」と感想を言っていたKKさん。サオラ峠からのジグザグの急斜面と落ち葉の細い登山道には二人とも言葉もなく、最大限気を使いながら降りる。
樹林帯を抜け明るい山里の鹿よけドアを潜って、懐かしい丹波に到着。見慣れた小さなバス停は見当たらず、素敵な丹波町役場の建物が現れてびっくりする。今日は土曜日だが、建物の中のトイレが利用できるようだ。10分後に来たバスに乗って鴨沢へ。楽しい二日間だった。
天国のTSさんが一緒に登ってくれると話していた計画を実現できた。歳をとると厳しい縦走が難しくなるが、少しずつ準備をして取り組むと実践できると少し勇気が湧いてきた。

■日程 11月22日(金)~23日(土)
■メンバー L:SD、KK
■ルート 鴨沢~雲取山~飛龍山~丹波

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