ミツマタに癒され急坂を登る三月十八日 島D
連休初日、バスが出発する小田急線新松田の駅前は多くの登山者で混雑していた。西丹沢行のバス停も順番待ちの長い列ができていた。臨時便は出ず、立ち席で一時間近く、時々指の筋トレをしながら浅瀬入り口に到着した。ほとんどの乗客が下車、皆さんミツバ岳を目指すらしい。登山口の滝壺橋まで、道路を飛ぶように三十分弱歩いた。登山口からはいきなりの急登、良く整備された杉林の中の細い登山道を緊張しながら登ってゆく。ちらほらとミツマタの木が見えてきた。日当たりの良い斜面の樹に黄色の花が咲き始めている。下向きに咲いているので、登っていきながら下から眺められる。息を切らしながらも「こんにちは」と思わず挨拶してしまう。なだらかになった尾根の頂きまで来ると二メートルを超すミツマタの群生が迎えてくれる。よく見るとミツマタの名の通り、伸びた枝は三又、三又と伸びていき、その三又の先に花を付けている。ジンチョウゲ科に属しているが、匂いは無い。開けた頂上で早めのお昼にする。竹Dさんが持ってきてくれた豚汁を頂きながら、おにぎりを頬張る。富士山方向の斜面に咲いているミツマタの下でも多くの登山者が昼食を摂っている。
残念ながら富士山頂上は雲に隠れているがそのすそ野はいつものように美しい。ミツバ岳から世附権現山まではなだらかな尾根を歩き、二百mまた登る。権現山の頂上からは北方向に昨年バリエーションルートで登った大室山、加入道山が眺められる。ここからは尾根が屏風岩山から畦ヶ丸、シャガグチ丸を経て続いている。二本杉峠から細川橋バス停までは、バス時間を気にしながらまた、飛ぶように下山する。天候に恵まれ、季節の花を愛でるハイキングを楽しんだ。
コース:浅瀬入り口バス停~滝壺登山口~ミツバ岳~世附権現山~二本杉峠~細川橋バス停
L:塩D、SL:竹D、島D
歩行時間:四時間半