2016年10月30日
バリエーションハイキング、 略して「バリハイ」シリーズで ある。 以前、山と渓谷社から発刊さ れていた、打田鉠一氏著作の「ハ イグレードハイキング」。関東 地方在住の歩き二ストである私 にとってバイブル的な存在だっ た。その後書店の店頭には、い つの間にかこの良書も、並ぶ事 がなくなってしまい、一冊所蔵 しているにも関わらず、なぜか 寂しかった。最近、打田氏がハ イグレードハイキングの、続編 的な著作をなされたのを知り、 中身も確認せずに購入してしま った。 「薮岩魂」である。来夏、 一度は登りたいとかねがね思い 描いていたルートへ、トライす る好機に巡り会う事が出来そう だ。まぁ~私自身の今後のトレ ーニング次第という条件付きだ が、素晴らしい仲間と同じ視線 で目標への径を歩む事が出来た ら、なんという幸せだろう。 十数年前、当時「山岳渓流会 岩遊」のリーダー部長だったM 本達也さんの折角の有難いお誘 い、岩遊パーティメンバーとし ての北又・・。当時お世話にな っていたプロガイドの先輩S藤 博さんが遭遇した落石事故、そ の後始末のお手伝いで、北岳バ ットレスへ行く日程と、全くバ ッティンクしてしまい涙を飲ん だ。技術を教えて貰う代償とし て、アシスタントをします! と誓って、充実した日々を過ご させて貰った。S藤先輩を裏切 る訳にはいかなかった。再び訪 れた憧れのルートにトライする チャンス。だからこそ今、充実 した山をたくさん登っておきた い。山ヤの感覚に戻りたい。フ リークライミングの目標を見 失う筈は無いが、今は山! さて北稜。狭い林道を上がり 赤岩橋手前のスペースに駐車。 いえ バリエーションハイキングとは 、懸垂ポイントが複数あり、 ルートロスによるロープ出しも あり得るので、全員ハーネスを 装着した。林道を少し戻り「く りみ橋」の掛かる沢の左岸から 入山。踏み跡を追い、それが消 えれば獣道か否か判別もつかぬ 地形を読んで進む。隣の赤岩岳 から赤岩尾根へ、三十年少しの 前、ドキドキしながら初めて登 ったことを思い出す。最近の赤 岩尾根は、ルート明瞭、岩場も 剥がれるものは全て落ちてしま い、実線登山道に近い状況だが、 当時の赤岩尾根は本当に解り辛 かった。三十年余りを経て、ま たこんな楽しいルートに巡り合 えるなんて!北稜は、赤岩の 様な岩場は少ないが、ザレが不 安定と感じる。手掛かり足掛か りとなる潅木が、枯れる寸前の ものが多く、岩ではなくザレな ので、潅木が薄くなると、今後 少し難しくなるかな。今回参加 したメンバーもきっと北稜が楽 しかったに違いないと思う。楽 しく充実した私の山の一ページ。 仲間の真剣な表情の奥にあるワ クワクしている笑顔が見えるよ うだった。
【期日】2016/10/30 日曜・前夜発
【メンバー】K坂、H渡、Y 城、菊T、S々木純、町D