平成30年5月2日
昨年12月のクリスマス・ハイクにおいて、5月のGWに「雪上訓練(初級編)」の予告を自己紹介で発表し、4月第1例会で計画素案(5月3日)を提案しましたが、今年は例年になく雪解けが早く訓練場所の選定が困難な状況である旨の情報を確認しました。また、会員の参加者もいないようであったが、私の自己訓練と残雪の確認・調査も兼ねて決行しました。
直前の天気予報では5月3日(木)の山岳は大雨の予報なので、1日繰り上げました。2日(水)関越道下牧パーキング(水上IC手前)で仮眠。
6時頃、土合駅前で天然記念物物のニホンカモシカと遭遇、谷川岳ロープウェイ土合駅に到着。天気はまあまあ。始発の運行まで時間があるのでマチガ沢出合まで散策(6:45~)。道路に雪はなく、新緑と鳥の鳴き声に癒される。ほどなくマチガ沢に到着(7:10)、全体に残雪が少ない。帰りに開いた登山指導センターの隊員に日程変更した計画書を提出する。
天神平は、想像したとおりに残雪が少ない。谷川岳はかすんでいるが頂上は見える。スキー場は、既に閉鎖され人もいないので静かである。このように残雪の少ないのは十数回中初めてである。ひと休み後、高倉山リフト下周辺の残雪を「ツボ足(登山靴のみ)」で登行開始する(9:15~)。傾斜がきつくなり残雪も固くなったので、ピッケルを使用し、斜登行を繰り返しながら、中間点の灌木帯で「一本立てる(休憩)」。再開し残雪の終りまで一気に登る。リフト終点(高台)手前付近では、残雪もなくカタクリの花が見られた。ここから高倉山(1449m)へ細い笹尾根を一旦下ると、花の写真を撮っている深谷市から来たという女性に会う。一登りすると藪に覆われた頂上である(10:30)。石柱が1本倒れがかり標識も無い。先の湯蔵山(1334m)は、残雪もなく明確な登山道もないようだ。高倉山山頂直下の北西斜面に残雪があり、下部に溝を長く掘れば雪上訓練は可能であろう。
なお、田尻尾根上部(天神尾根下)にテントがあり、そこで雪上訓練をしているような4~5名が見受けられた。
高台に戻り、昼食とし、ガスコンロでコーヒーを煎れる。風は南風で徐々に強まってきたが、陽射しはまだあった(~12:30)。
下りも、訓練を兼ね残雪を拾いながら斜下降とトラバースを交えて天神峠下部まで移動する。天神峠への観光リフトは動いており、リフト乗り場付近では、観光客が残雪でキャーキャーと遊んでいる。ポツポツ雨が落ちてきたので、早目にロープウェイで降り、かねてより見ておきたい「谷川岳山岳資料館」へ行く。ここで日本ヒマラヤ協会顧問の八木原氏(エベレスト南西壁初登攀の隊長)が館長として迎えてくれた(私が「労山全国連盟の役員当時」何度かお会いした方)。資料館には、谷川岳の岩場の開拓(登攀ルート)や初登攀を競ったり、ヒマラヤやヨーロッパアルプスなどで活躍した著名な方々(森田 勝・南 博人・加藤 保男・・)の写真や実際に使用したピッケルやバイルなどの登攀具類やテント類がところ狭しと展示されている。私が登山を志した頃、この著名な方々の登攀記録など夢中で読んだものである。機会があれば、是非一度立寄ってみてください。
↑大倉山リフト
↑谷川岳
記:K杉