山行実施日;2015年2月18日
参加メンバー;Ma.S、hama、To.F、Hi.M、Ka.T
座禅草(ザゼンソウ)と富士山南ア連峰の展望を求めて、山梨県甲州市(旧塩山市)の玉宮ざぜん草公園~小倉山を歩く。
公園には一部雪は残っているものの、水芭蕉の仲間の座禅草の暗紫褐色した仏炎苞がニョキッと飛び出している。薄黄緑色の苞も見られる。その苞の中には白い花の塊が見られる株もある。この姿を座禅する僧侶に見立てて名前が付けられている。
朝日新聞に中1女子の『植物にも体温はあるの?』という質問と回答が載っていた。『座禅草には体温がある、周りが雪でも20度ほどに花を温める。
寒くてもおしべが早く育つように温めるらしい。その1週間くらいの間だけ体温がある』とあり、宮崎大稲葉助教授提供の特殊なカメラで撮影した花の中央部が暖められた写真も掲載されている。誰かが木道近くの花に触れていたが、暖かさは確認出来なかったようだ。ガイドブックの小倉山には『自ら発熱し、雪を割って地表に現れるその姿は・・・』と書かれている。が、雪を溶かすまで発熱するであろうか?そこまで発熱するとはとても思えないのだか!?
小倉山山頂に着く。麓の町並みは見えるが、期待していた雪を被った南アルプスも富士山も予報と異なる厚い雲に覆われ全く見えない。尾根道~峠とそれほどの風もない中を誰にも会わず麓にたどり着く。
駐車場から車で移動し福寿草(元旦に咲くから元旦草とも)の自生する間瀬さん宅(山梨市牧丘)に向かう。切り開かれた山肌の両側にはブドウ、サクランボ、桃等の木々が植えられ、フルーツラインと書かれた道を通る。首都圏の家族連れの観光客や消費地を意識していることが伺い知れる。同じ里山でも信州青木村と雰囲気が大きく変わる。
空き地には空色の花を咲かせたなんとも不憫な名前を付けられた大犬の陰嚢(オオイヌノフグリ)、ピンクの花の仏の座(ホトケノザ)(春の七草と異なる草)が日向ぼっこをしている。竹林を背景に陽光を受け福寿草が開いている。花のカーブは電波を集めるパラボラアンテナと同じ二次曲線(Y=ax2)で、太陽熱を集めて虫をおびき寄せているらしい。
間瀬さんのお話しではなんの手入れもしていないという。そう言えば山梨県御坂山塊の釈迦ヶ岳山麓芦川村の日本鈴蘭も手をかけていたときはうまくいかなかったが自然に委ねたら徐々に増えていったという。植物も知的で気難しい。 (Ka.T記)