山行実施日;2014年5月2日~5日
参加メンバー;Ke.H、Ky.T、Zu.O
コースタイム
5/3 9:10飯豊梅花皮荘(道間違え9:30)・・・10:45飯豊山荘11:10・・・11:36ダイグラ尾根分岐・・・14:00テントサイト
5/4 3:00起床、5:20出発・・・6:30石転び沢出合・・・10:00稜線・・・11:10北股岳11:20/11:35梅花皮小屋11:55・・・13:00石転び沢出合・・・13:40テントサイト
5/5 3:15起床、5:00出発・・・6:40ダイグラ尾根分岐・・・7:12飯豊山荘7:20・・・8:40飯豊梅花皮荘
飯豊のエアリアマップを眺めていたら、門内岳から二王子岳まで伸びる長い稜線が目についた。道は無いけども、残雪期ならなんとかなりそうだ。主稜線に上がるには石転び沢を上がったら面白そうだと思い、前夜発二泊三日の行程を組んでみた。賛同してもらったO野会長、T脇さんの3名で5月2 日の夜に大宮駅23:42発の「えちご春の夜空号」に乗り込む。
翌3日、羽越本線、米坂線と乗り継ぎ、小国駅に7:56着。8:05発のバスに乗り飯豊梅花皮荘に8:48に到着、身支度を整えて歩き出す。
梅花皮荘は玉川の左岸にあるるのだが、川の上流に行くのは少し道を戻って橋を渡り右岸を歩かないといけない。最初に地図を見れば判る話だが、それをサボっていたため、左岸沿いに歩き、道が無くなってしまって戻るというタイムロスを約30分強いられた。
舗装林道を登山靴をポクポク音を響かせながら一時間強かけて営業していない飯豊山荘着。何名かが休んでいる。ここには冷たい水がパイプで導水されていて美味しかった。
ブナ林がきれいな温身平を過ぎると林道も終わりだ、ここから雪の中を歩き出す。 しばらく進むと大きな堰堤が出てきて脇のコンクリート製の階段を上る。テープに導かれて緩い勾配の梅花皮沢沿いの山腹を上がっていく。
しばらく行くと、斜面の傾斜がきつくて細かいアップダウンが多い所に出た。初日で荷物も重く、スピードも上がらない。そうこうしているうちに天気が今ひとつの状態になってきたので、あっさりこの辺りでテント泊することとした。
少し戻ったところの平場がいいかなと思ったが先行偵察していたO野会長がこの先に帝国ホテル並のいいテン場がありそうだというので行くと、なるほどなかなかいいロケーションのテントサイトがあった。山腹はもう雪がないので雪崩の心配はなく、沢水がでているので、水を作る必要もない。ということで14:00過ぎにテントを張り、ゆっくり休養することとした。
これからどうするか、一杯飲みながら考える。結局、明日は軽荷で稜線ピストンして、最終日に往路をそのまま戻るという、最も安全かつ安易な対応を選択することとした。時々雨がぱらついてきたので、早い時間のテント泊は正解だったと思うことにする。
翌日は夜明け前から起床して5時過ぎに歩き出す。歩き出してすぐに梅花皮沢が左に分かれ、ずっと傾斜の緩い雪の詰まった谷を歩く。そうこうしているうちに石転び沢と門内沢の出合に着く。晴れていたこともあって山風が無茶苦茶強い。ここで、T脇さんがこの先こんな風がずっと強いと傾斜が強い中休むことは出来ないので私は無理だ、引き返す、とのこと。晴れている山での早朝の一事例のような気がしたのだが、確証が持てずT脇さんの決断をそのまま了解してしまい、ここでお別れすることとなった。
快晴の中、所々デブリが飛び出している石転び沢をO野会長と一歩また一歩と登高する。案の定、200メートル程上がると風は急速に収まっていった。
アイゼンを装着し、さらに急傾斜になる沢を詰める。見上げる空は蒼穹の一面で、横を見ると真っ白な急斜面という非日常的な空間であったが、トレースはしっかりしていたので迷うことなく10時に稜線着。少し離れた無人の梅花皮小屋に着いて休憩する。
O野会長がせっかくここまで来たのだから北股岳に上がろうという。下で待っているT脇さんのことが気にはなったが、この際なので山頂を目指す。
一部夏道が露出していたが基本雪面を上り詰めて上がった北股岳からの眺望は素晴らしかった。飯豊本山、大日岳、そして今回行けなかった二王子岳までの稜線がくっきり判る。来年の課題だなと心に留めて下山する。
梅花皮小屋に戻ると昨日ちょっとだけ交錯した五人パーティーが昼食していた。聞くと、門内沢の出合でテント泊とのこと。少し高台に張っていたので来たときには気が付かなかった。
さて、急傾斜の石転び沢の下りだ。O野会長はアイゼンを外してキックステップで下降している。私はアイゼン装着で下ったが、二回ほど滑落した。滑落してからピッケルのピックを雪面に突き刺すがなかなか止まらない。やはり滑落停止は転倒した瞬間にピックを刺さないとダメなようだ。門内沢までの出合で結構な登山者と行き交う。ほとんどが山スキーを担いでいた。確かにこのコースをスキーで下るのは面白そうだ。
帰りはあっという間、と言う感じで13時過ぎにテントへ戻り、待っていたT脇さんに合流した。その日は早い時間からダラダラ飲み、ペミカンシチューを摂取して就寝。
最終日は戻るだけだ。5時に出発し、登りの往路より下りの帰路が楽なことを実感しつつ9時前に飯豊梅花皮荘に着。そのまま9時16分発のバスに乗り、米沢廻りの山形新幹線(幸いにして座れた)で帰埼した。