2016年 4 月 19 日 ~ 20 日
【好展望の花の百名山守屋山】
展 望 の 花 の 百 名 山 守 屋 山 】 座 禅 草 コ ー ス と 書 か れ た 先 の 分 杭 平 の 看 板 に は 『 花 の 百 名 山 』 と 書 か れ ザ ゼ ン ソ ウ 、 ク リ ン ソ ウ 、 ツ ツ ジ 等 の 文 字 が あ る 。 九 輪 草(クリンソウ) と 思 わ れ る 芽 吹 き 始 め の 葉 は 見 つ け ら れ る 。 里 芋 科 の 水 芭 蕉 か 或 い は 座 禅 草 の 葉 ら し き 株 は ほ ん の 数 株 見 つ か る が 、 と も に 花 は 見 つ か ら な い 。 帰 り に 探 す と 水 芭 蕉(ミズバショウ) も 座 禅 草(ザ ゼンソウ) も 3 株 程 度 有 刺 鉄 線 の 囲 い の 中 に 花 が 咲 い て い た 。 有 刺 鉄 線 は 猪 か ら 守 る た め だ ろ う 。 牧 牛 も 切 羽 詰 ま る と 有 毒 の 蓮 華 躑 躅(レンゲツツジ) を た べ る ! と 聞 い た が 、 猪 は 有 毒 の 水 芭 蕉 、 座 禅 草 を も 食 べ る の で あ ろ う か ? 都 会 か ら は ま す ま す 自 然 が 消 え 、 地 方 や 山 里 は ま す ま す 荒 れ て い っ て し ま う の だ ろ う か 。 埼 玉 と 異 な り ま だ 木 々 は 芽 吹 い て お ら ず 花 は 殆 ど 見 当 た ら な い 。 雲 も 見 当 た ら な い 。 展 望 を 期 待 し 、 ゆ っ く り 足 を 進 め る 。 東 峰 、 西 峰 と も に 四 方 八 方 の 山 々 が 見 渡 せ る 。 出 会 っ た 登 山 者 に 山 名 を 詳 し く 教 え て 戴 く 。 南 ア は 甲 斐 駒 、北 岳 、 仙 丈 更 に 遠 く 塩 見 、 赤 石 と 続 い て い る 。 中 央 ア ル プ ス も 北 ア ル プ ス 穂 高 連 峰 も 白 い 。 雪 の 着 い て い な い 槍 も 垣 間 見 え る 。 雪 の 少 な い 八 ヶ 岳 も 良 く 見 え る が 赤 岳 は 隠 れ て い る 。 眼 下 に は 諏 訪 湖 や 街 並 み も 見 渡 せ る が 、 守 屋 山 を 御 神 体 と す る 諏 訪 神 社 は 見 つ け ら れ な か っ た 。 晴 天 の 下 の 展 望 を 存 分 に 楽 し み 下 山 す る 。(記 KT)
【しだれ栗森林公園 キャンプ場】
19日~ 20日 夕食には山菜天ぷらを予定 していた。が、僅かに守屋山 に頭上高く小さな芽を持った 大きな山葡萄(ヤマブドウ) と思 われる蔓があるくらいで、ま だ長野の山々は芽吹いていな い。管理人さんの話では、キ ャンプ場近くでも楤之芽(タラノ メ) や濾油(コシアブラ) もあるがま だ早いとのことで、教えて戴 いた蕗の薹(フキノトウ) を摘む。そ の他は埼玉から持ってきた山 菜を使い、山菜天ぷらを味わ う 今 。 回の山行に先立ち、山菜 の知識はないので本を読んで みた。『医食同源』という言葉 と共に、『春苦味、夏は酢の物、 秋辛味、冬は脂肪と合点して 食え』(明治の漢方食養家石塚 左玄の言葉)と記されていた。 西洋医学による対処や薬、サ プリメントに頼り過ぎず、「し っかりした食事から健康維持 を!」と思う。 キャンプ場は GW前の平日の ためか貸切である。満月に近 い月明かりではあるが、星は 埼玉より輝いていた。 朝方には鳥のさえずりが聞 こえる。猛禽類と思っていた 鳴き声は鹿と Smさんから教え てもらう。くねくね曲がった しだれ栗の群生を車から眺め 霧訪山に向かう。(記 KT)
【霧が訪れる山】
20日 深田百名山の『雨飾山』な どロマンチックな名前で登り たいと思う山がある。先日の 栃木・茨城県境の花香月山(こ の山行で Kkさんよりハナカリ サンと読むと教えられる)。霧 訪山(キリトウヤマ) もロマンチック な名前であり興味をそそられ る 登 。 山口から種類の異なる菫 (スミレ) が咲いている(名前不 詳)。途中の池には新緑が水面 に映っているが、やがて新緑 も少なくなってくると噛柴(タ ムシバ) の終わりかけた白い花 が目に入って来る。登るに連 れて、噛柴も咲き始めの花も 目 立 っ て く る 。 新 潟 の 噛 柴 の 花 の 中 心 部 は ピ ン ク 色 で あ っ た が 、 こ こ の 噛 柴 は 少 し 緑 が か っ た 黄 色 で あ る 。 急 峻 な 尾 根 に は 岩 団 扇(イワウ チワ) が 咲 い て い る 。 後 に 会 っ た 登 山 者 に 「 ト ク ワ カ ソ ウ を 見 た か ? 」 と 言 わ れ た 。 変 種 の ト ク ワ カ ソ ウ な の か も 知 れ な い 山 。 頂 に 辿 り 着 く と 目 の 前 の 祠 の 脇 に お 目 当 て の 翁 草(オキ ナグサ) の 花 と 蕾 が が 、 日 射 し を た っ ぷ り 浴 び な が ら 、 雪 の 着 い た 南 北 ・ 中 央 の ア ル プ ス を 観 て い る 。 こ の 絶 滅 危 惧 種 は 二 株 の み で 、 名 前 の 翁 が 示 す よ う に 白 毛 が 花 や 葉 に つ い て い る 、 傍 ら に は 植 栽 し た と 思 わ れ る 株 が 囲 っ て あ る 。 守 屋 山 で も 植 栽 保 護 さ れ て い た 。 守 屋 山 よ り 北 の 山 な の で 、 北 ア ル プ ス は よ り 大 き く 、 妙 高 方 面 の 山 々 ま で 観 え る 。 大 芝 山 ま で の 稜 線 も 木 々 の 芽 吹 き は 始 ま っ て い な い 。 登 山 道 の 両 脇 の 林 床 に は 、 樹 間 か ら の 陽 光 を 求 め る 春 の 妖 精 (spring ephemeral) の 片 栗(カタ クリ) 、 ニ 輪 草(ニリンソウ) 、 延 胡 索 (エンゴサク) 、 黄 花 之 甘 菜(キバナノア マナ) 、 延 齢 草(エンレイソウ) な ど が 時 期 的 に は ま だ 満 開 に は 早 い が 咲 い て い る 。 ニ 輪 草 と 間 違 え て 食 べ て 中 毒 事 故 の 多 い 鳥 兜 も 混 じ っ て い る 。 谷 あ い で 咲 い て い る と 思 っ て い た 花 々 が 稜 線 で 観 ら れ 、 し か も ギ フ チ ョ ウ も 飛 ん で き て い る 。 北 ア ル プ ス は 樹 木 越 し に ま だ 見 え て い る 。 素 晴 ら し い 景 観 で 飽 き が 来 な い 。 霧 は 訪 れ な か っ た が 、 ロ マ ン チ ッ ク な 「 稜 線 の 楽 園 の 山 」 で あ っ た 。 同 行 し て 戴 い た 晴 れ 女 に 感 謝 し ま す 。(記 KT)
【 メ ン バ ー 】 K 原 塚 S 々 木 雅 K T