2018年4月22日
大宮労山に入会して今回が初めての登山となります。岩トレやジムトレには何回か顔を出しておりますが、Y城さんから西上州に懸垂下降を要する面白そうな山があるとのお誘いをいただき、同行することになりました。何でも書籍「藪岩魂」で紹介されている上級者向けコースとのことです。
登山口は下仁田町の大北野という集落の手前の林道を少し入った先にある墓地が目印の分岐点です。登山口が分り難いこともあり、道の駅しもにたを6時半に出発しましたが、登山開始は7時半くらいとなりました。
身支度を整えて、まずは落沢岳を目指します。倒木を避けながら沢に沿って進み、上空が徐々に開け、沢が二又に分れたところで、沢から外れて急坂を詰めると西牧南牧分水尾根に到着します。それから尾根伝いにさらに登っていくと、しれいた山と落沢岳との分岐点に達するのですが、傾斜も段々ときつくなり、岩場も現れます。岩は全般的に脆いので慎重に登っていきます。分岐点まであと少しというところで、いよいよ崩れやすい岩質となってきました。尾根上をこのまま登るのは危険と判断し、一旦懸垂下降で足場の良い地点まで降りて、前方の岩場を迂回するような形で分岐点へ達するルートを探ることにします。右から巻くのは厳しく、左からは目印のテープが続いているのを確認できたため、左にトラバースしながら上昇することにします。テープは途中で消えてしまいましたが、見上げると稜線までもう少しのため、立木を手がかり足がかかりに、できるだけ傾斜の緩いラインをルーファイしながら稜線へと達します。
しかしながら、参加メンバー全員が稜線に達したときは、時刻は12時にせまっており、落沢岳へはまだ時間が掛かりそうなため、落沢岳は諦め、しれいた山の山頂を踏んで下山することに決めました。
ここからは降りとなりますが傾斜はなかなかのもので、予定通り一箇所、懸垂下降のポイントがあり、ガイド図では長さ20mの懸垂と記載されていましたが、50mロープ1本を目一杯使っての懸垂となりました。コルまで降ると今度はしれいた山の山頂まで上りとなります。
山頂の展望は良好で、これまでの苦労も報われます。山頂から610mピークまではヤセ尾根が続き、切り立った断崖を見下ろすとさすがに足が竦みました。610mピークからは主尾根を外れて北側尾根に入り、登山口目指してひたすら降りとなります。テープが点々と続いていたので、それを頼りに歩を進めると、やがて車を停めた墓地まで戻ってきました。3時半頃でした。
墓地には地元の方がおり、この山域は熊の出現が多いので気を付けて下さいとのことでした。ついでに帰りに温泉に入れるところを訊ねてみましたが、この近くには無いそうです。一風呂浴びて帰れないのは残念でした。
が、西上州らしい登山を味わうことができ満足のいく山行となりました。Y城さん、段取り及びリーダー役、ありがとうございました。
なお、この山行には後日談があり、K池さんはヒルに吸血されたそうです。こんな早い時期からヒルの被害とは。西上州恐るべしですね。
参加者:Y城(L)、S田と(SL)、K池、M谷、I村、U村、K塚、T中た、T橋お
記:T橋お