2018年1月19~20日
ビーコン捜索訓練後、2組の人達が緩斜面の下で穴を掘り始めている。もう雪洞準備だ。あちこちに散らばっていた人々が徐々に集結してきた。結城班と羽竜班とに分かれて自分達の雪洞を作る。
始めは山の斜面に向かい横穴2ヶ所を掘る。それを奥で横につなぎ合わせるとの事。掘り進めるが雪が少なく、土が見えたり片方の穴からは木の根が出てきた。掘ってもその根が真横に出てきて掘り進めない。仕方ないもう一方の穴を広げてていく事にする。
S木さんが雪を掻き出す。出された雪を背後に積み上げる。S木さん、入口の雪の階段に座り込み黙々と中の雪を掻き出す。「お尻冷たくないの?」「脂肪はないけど着てるから大丈夫だよ」「誰かやってみる?」MSさんがトライ。案の定、MSさん穴掘りに取り憑かれた。只々掘るのみ。声を掛けても答えがない。頑張れ!奥行きが出てから右横に広げる。が、雪が足りない。今度は皆のリュックを並べシートを掛けて、その上に先程掻き出した雪を積む。ずっと雪と格闘しているのでスコップを持つ手が痛い。腕も痛い。白魚の指のはずなのに…。
どうにか中が広くなった様子。次は上。「アレ?ちょっと明るくない?天井薄いのかな」「大丈夫だよ。こんなもんだよ」そう言われても心配。外に積み上げた雪を、天井の上あたりに積み上げ直す。そしてそこを掘り、少しでも天井を高くする。
やがて入口は小さいが横に奥行きがあり、足を延ばして充分に寝られそうな物が完成!わー秘密基地だ!様子を見にきたY城さん「勝った!見に来て」とニター!「クー!」
その後、入口にシートを掛け、銀マットを敷き、荷物を入れて秘密基地完成。結構広いじゃない。
Y城組を見学。「雪が少ないから、ちゃんと計算して作った」とニンマリ!返すH竜さん「あれはかまくらでハイブリッド雪洞。こっちは純粋な雪洞!」???
雪洞を使っている間にK杉さんがトイレを作って下さっていた。見学。3段位の下り階段の下にトイレが切ってある。周りにはイグルーのように切った雪を積み上げちゃんと目隠しになっている。これなら安心して使える。ありがとうございます。
その後、日帰り組の人たちを見送り、それぞれの雪洞毎に、ランタンとろうそくの火の幻想的な光の中で色々と宴会をし、体を温めておやすみなさい。しんしんと夜は更けていった…はずだったのに。寒い寒い!雪洞の中は気温0℃湿度100%とのこと。雪洞の中全体にポタポタとひっきりなしの“雨だれ行進曲”⁈その間にドサッと雪が落ちる二重奏!シュラフの上にも“雨だれ行進曲”と落雪。シュラフから顔を出すとビショビショ。傘が欲しいよー。演奏会は一晩中続いた。
眠ったような眠れなかったような夜が明け、体を起こすと天井が下がっている。動くと頭に雪がドドッ。こんな所でご飯食べられないよ、とテントに移動することとなった。グチャグチャ&ビジョビジョの荷物を外に放り出し、雪洞を見捨てテントに移動。気温が高めなので外で食事と荷物整理をする。H竜さんのシュラフなど、丸めると水がジュビーと出てきた。暖かい日で良かったかも。これで外が雪だったら荷物の全てが凍ります。
他の訓練終了後、秘密基地とトイレを壊す。折角作ったのになぁ。一晩お世話になったのになぁ。ちょっとだけ寂しくなる。
雪洞は全て体力勝負であり、全てがびしょ濡れだった。手が痛い。
記:TN