絶景の瑞牆山と期待外れのカンマンボロン

20201129

カンマンボロンとは全国どこにでも活躍されていた弘法大師が岩に彫りつけた梵字らしい。ヤマレコ等でチラッと見た写真が見た目一面に彫りつけられていると勝手に妄想していた。前日、みずがきやま自然公園の駐車場でテント泊し、5:00に起きてカンマンボロンの入口駐車場に移動。結構広い駐車場だったが先行者はまだ1台1名だけだった。その先行者を見送ってから6:40過ぎに歩き出す。この道はノーマルルートでは無くルーファイが必要かもと思っていたが赤札だらけで全然問題なかった。

踏み跡は最初天鳥川沿いに着いていたが、その内に支流沿いに上がっていく。やがて特異なオーバーハングの奇形ともいうべき岩の基部に辿り着いた。そこには枯れた樹木が一本。

T中さんが予めカラーコピーしてきたカンマンボロンのルート案内を引っ張り出し、「ここじゃないの?」と問題提起をしたが、歩き出してからまだそんなに時間もたっていないこともあり、GPSも引っ張り出して確認せず、またルート案内に写っている樹木の形もちょっと違うようだから「きっとこの先にあるよ」と歩き出してしまう。ちょうどその時に若い男女のペアがこのポイントに到着してきた。若干私達より歩行速度が速いようだ。

トラバースっぽい登りを続けて8:00近くになったので小休止。ここで改めてスマホGPSを確認したら先ほどのオーバーハング岩がカンマンボロンであったことが判明。やられた!道理であの若い男女のペアが私達を追い抜かない訳だ。

私はもう戻るのが面倒なので、ここでツェルトをかぶって寝て待っているから二人は行ってきてくれと言ったのだが、H竜さんが「みんなで引き返そう」というのでやむなく戻ることになった。

そうしたところ、当たり前の話だが若い男女のペアと邂逅した。「カンマンボロン、よかったですか」と聞くとまだ20代だろうか、女性が眼をキラキラさせて「ハイ、とても素晴らしかったです!」と感動120%みたいな笑顔で応えてくれた。若いっていいなあ(棒読み)

カンマンボロン基部に辿り着いたが、向かって左側の方に間違って歩いてしまいまたまた余計な時間を食ってしまった。T中さんのカラーコピールート案内を再度確認し(最初からこれに頼っていたら何も問題なかった)枯れた樹木の背後を廻ってまずは右上に斜上、次いで左上に斜上すると人が一人通過するのがやっとの岩の裂け目を通り抜ける。

  通り抜けたところが人が3人位しか座れない平らな岩となっていて、ようようやっとカンマンボロンにご対面できた。

私は勝手に梵字状の岩の凹みが見た目一面にあるものだと決めつけていた。そしてそれは、H竜さんT中さんも割とそのイメージを予め持っていた様である。しかし、現実には高さ7~8mの凹みが縦に一列あるだけ。「え、これだけ?」互いに顔を見合わせる。

この頃になって3パーティほどが上がってきた。限定3人様しかカンマンボロンを拝めないので早々に退散する。「素晴らしいですよ~感動しますよ~」とH竜さんが半ばヤケ気味に後続パーティの人たちに言っていた。

気を取り直してザックデポポイントまで戻り、登山を再開。道は急勾配になったがお助け紐もあり、問題なし。

道は最後緩くなってきて、富士見平小屋からのノーマルルートに合流した。今まで登ってきたルートはノーマルルートでは無いよと言うことで、一応行ってはいけないよと言う意味を込めてロープが張られていた。ここから見上げる大ヤスリ岩はなかなか格好いい。

 

ノーマルルートと合流し、標高2100mを越える当たりから積雪が目立つようになってきた。瑞牆山の山頂は富士見平小屋~不動滝を結ぶルートから独立したピストンルートになっている。このピストンルート、結構薄い積雪があってツルツル滑る。山頂直下のこの鎖が付いた岩はベルグラが張っていてフットスタンスがしっかりしていない。T中さんが「登れないよ~」と半ベソ状態だったので先行していた私が腕を掴んで引き上げた。引き上げられたT中さん曰く「漁船に引っ張り上げられるマグロになった気分」とのことでした。

 

  辿り着いた瑞牆山の山頂はビックリするくらいの人がいた。そしてこれまたビックリするくらいのほぼ360度の眺望を望むことができた。近景の五丈岩が明瞭な金峰山、中景の八ヶ岳と南アルプス、そして遠景の富士山と南アルプス。富士山は若干逆光気味。カンマンボロンの道草状態がなかったらもう少し早い時間に山頂に到着できた。そうしたらもっと綺麗な富士山を見ることが出来たろうに残念でした。

風景を楽しみながら行動食を腹中に納め、下山開始。道が北面と言うこともあり、標高が2000mを切っても薄い雪が道を覆っていて油断が出来ない。1回だけだが私は盛大にスリップした。1週間後だったら6本アイゼンが必要だろう。

標高1950mから道は西北西にターンした事もあり、徐々に積雪が減ってきた。そして到着した不動滝はそれなりに良い景観でした。

ここから私は先行して車を取りに行き、H竜さんT中さんをお迎え申し上げる大役を仰せつかった。ホイホイ歩いて行ったのだが、沢を渡る丸木橋には絶句!一本の丸木の上に積雪が積もっていてどう考えても滑りそう。一応、両サイドにはロープが張られているのだが・・・ようようやっとの思いで渡り終える(後続のT中さん曰く「怖かったよ~!」)

 

みずがきやま自然公園を通り抜け、カンマンボロンの入口駐車場まで戻ると朝は2台しか停まっていなかった駐車場が満杯になっていた。車に乗り、デコボコの林道を標高1520mまで戻ったらH竜さん達と邂逅して山行は終了。帰りの車中は、先行して車を取りに行った事に免じさせて貰い、アルコールを後席で摂取させて頂きました、ありがとうH竜さんT中さん。

歩行ルート 反時計回りに周回 下部のダブっている赤線がカンマンボロンを失探して引き返した所です

メンバー:リーダーH竜、T中、H高

コースタイム:入口駐車場6:45-カンマンボロン7:30(通過)-ザックデポポイント8:00-カンマンボロン8:45-9:10ザックデポポイント9:20-10:45瑞牆山11:05-12:30不動滝-13:30入口駐車場-13:45H竜さんT中さんピックアップ