ガスガスの「セン」2座 鳥取大山(だいせん)

2022年11月26日

「山」の読み方は?『さん』・『やま』・『せん』等。『せん』と読む山は山陰に多い? 蒜山、大山、氷ノ山、須弥山(あ、これは違った)。読み方の由来は民族学?言語学?にお任せするとして、『山』を『せん』と読む山に初めて登った。

山陰地方のお天気は安定しないのか、前々日までは晴れマークだったのに、当日は曇り。しかも午後から雨になりそうだ。天気予報を信じて、早目に出発して雨の前に下山しようという事になった。

6:30まだ薄暗い中、南光河原駐車場から夏道登山道を出発。この辺りは大山寺の門前町らしい。登山道を行ってもお寺や宿坊や山門が立ち並んでいる。昔からの修行の山といった雰囲気だ。

登山道も整備され、木の階段がずっと続いている。

(木の階段)

この階段名物だそう。こんな急な所によく作ったなあと感心するほどどこまでも続いている。

その階段を行くが、木の間に見える空は灰色だ。六合目の避難小屋で樹林帯を抜け視界が開けるが周りは白い。かろうじて下の方が明るくなってきた。地図では北側は日本海だ。海からここまで遮る物はないはず。なので、晴れていれば絶景だろうなぁ。下りて来た方が「上は強風ですよ。飛ばされそう。ほーんと気をつけて下さいね」と言う。更に見上げる山頂部は暗い。

(少し明るくなってきた)

 

高度を上げると風がもろに吹きつけてきた。ダイセンキャラボクというハイマツより幾分背の高い木が一帯を覆っているが、その木々の間に木道が山頂まで続いている。突風でその木道から落ちそうになる。その先はカヤトの原。晴れていたら草原の空中散歩だろう。右に日本海を見ながらなだらかなカヤトの中を歩く。イワガガミの葉がたくさんあるので、その季節はきれいだろうな。青空の中、空中まったり散歩。気持ちいいなと考えながら行くが、現実はガス!着いた山頂は当然ガスの中だ。

(山頂)

 

山頂直下の避難小屋で休憩するが、休憩中も風の音が段々強まっていくような気がする。雨が降っていないのが救いだ。

突風の中下山開始。避難小屋の中で聞いていた程風は強くはなかった。下山するにつれ明るくなってきた。九合目あたりまで来るとガスの切れ間に海が見える。更に高度を下げ振り返ると山頂部が明るい。「下山後晴れるのかな。これ登山あるあるだよね。」こんな天気でも、ドンドン人が登ってくる。さすが百名山だ。うちのメンバーの男性二人、すれ違う女性に声かけまくりだ。『雨夜の品定め』 ならぬ 『山道の品定め』? コラッ! でも確かに、こんなに人とすれ違う山に来たのは久しぶり。

6合目までくると明るくなり海岸線と海が見えた。わぁ、日本海! 更に隣の尾根の剣ヶ峰や天狗ヶ峰が見えてきた。

(向い側の尾根)

北壁と言われるザレ場もはっきりと見える。行者谷と弥山(みせん)沢だ。このザレた沢は山頂から下までかなりの長さだ。

下山は行者道。五合目の上に分岐がある。やはり木の階段が続いている。が、この階段がなければ急斜面なのでかなり大変だ。よく作ったものだと何度も感心する。薄日も差してきた。しかし、肝心の山頂部には黒雲がかかっている。『午後から雨の予報だけど、明るくなってきたね。遅く登った方が良かったのかな』と恨み言を言うT羽かさん。どっちだろうね。

急な階段を下りて元谷避難小屋。ここから北壁を見上げる。

(ガレ場から北壁を見上げる)

 

この辺りで木の階段はなくなった。あとはのんびり大山寺の広い境内を歩く。車に戻った途端に雨が降り出した。わー、読みが当たったねー。

 

山行日:11月26日(土)P6:40-六合目避難小屋8:00-山頂9:00-六合目避難小屋10:10-元谷堰堤分岐11:00-大山寺11:40-P12:00

メンバー:T羽か(リーダー) TN 他

記:TN

 

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