山行実施日;2011.09.25-29
参加メンバー;Te.I
仙人池からの裏剣と池ノ平山を登りに好天を確認して出かける。夜行バスで富山に早朝到着する。富山地鉄で立山、ケーブルカー、バスを乗り継いで室堂に到着する。夏の賑わいも嘘のようだ。秋の紅葉に少し早いせいか観光客も少ない。少々薄ら寒い中を地獄谷経由で歩き始める。別山乗越への上りも久しぶり、ゆっくりと登る。乗越を越えると剱岳の圧倒する姿が現れる。九年前の夏に縦走した八ツ峰(上部)を思い出す。登山指導センターに寄って剣沢の状態・迂回路などを教えてもらって剣沢を下り始める。剣山荘分岐を過ぎ暫く下ると雪渓が現れる。雪渓には降りず巻道をそのまま下る。平蔵谷出合い付近から右岸にエスケープ道が作られていて、スラブ帯は二日前に工事が行われて仮板が固定されていた。雪渓の所々でシュルンドが大きく口を開けている。長次郎谷を過ぎて直ぐに真砂沢ロッジ用の水用ホースが有り、ホースに沿って雪渓を渡り左岸の夏道に出る。結局アイゼンは使わずに歩いた。
翌日はスッキリと晴れて気持ちよく出発する。二俣で仙人新道を登る。急登であごが上がりそう。途中から八ツ峰、三ノ窓雪渓のビューポイント、しばし写真を楽しむ。奥に池ノ平山が望める。仙人峠にやっと到着する。少し下って池ノ平小屋、テントを設営した後、池ノ平山へ登る。灌木帯を過ぎると今は咲き終わっているお花畑が始まる。途中雷鳥の家族に出会う。登り詰めて岩稜帯に入り頑張って一登りで緩やかな上りに変わり山頂が望める。山頂は切り立ったニードルで展望は抜群。後立山連峰、直ぐ傍の2561m北峰が鋭い。圧巻は八ツ峰、ジャンダルム、クレオパトラニードル、小窓の王、剱本峰、今年五月に縦走した小窓尾根が目の前に望める。標高が6㍍高い北峰へのルートを探すが踏み跡も解らず、切り立った下りを降りる気にもならず南峰で引き返すことにする。
三日目も晴天で明ける。池ノ平小屋の直ぐ下にある平の池に下り、池に映る裏剣を撮る。本日は阿曽原までなのでのんびりと出発する。仙人峠へ登り返して記念写真を一枚撮って仙人池へ向かう。ロッジの直ぐ傍に池はあり、まだ紅葉は早くて人影はなし。(朝焼けが終わっているからかも)写真を撮り仙人谷を下り始める。嫌というほど下り仙人温泉で一休みする。対岸へ渡り仙人湯の源泉を過ぎて雲切新道を登る。登り切ると後立山連峰が目の前に望める。一休み。仙人谷ダムへの下りはロープ、梯子が多く、急坂で、またまた嫌になるほど下り疲れた。ダムサイトからの水平歩道への上りもきつく道を間違えたのか、何でこんなに上るのかと心配したほどだ。多少のアップダウンはあるものの水平歩道は歩きやすく、気持ちよく阿曽原温泉へ到着する。露天風呂に浸かり天国気分で居眠りなどしてしまう。
下山日ものんびりと出発する。水平歩道へ登り返し、よくこんな道を作ったものだと感心しながら淡々と歩く。
資料では『水平歩道とは、欅平から仙人谷までの約13㎞の登山道で、黒部渓谷の絶壁を「コ」の字にくりぬいて作られており、標高約1000mの等高線に沿って水平に伸びる。水平歩道は、黒部川の水力開発を目的として1920(大正九)年に第三発電所の建設資材の運搬に利用されたが、当時は今ほど道が整備されておらず、重荷を背負った歩荷の転落事故が相次いだ。』と書いてある。
気持ちよい好天気の中を飽きるほど歩いて、奥鐘山の岩壁を右に見ながら暫くして、観光客の多い欅平に到着する。一休みして宇奈月温泉を経て富山に帰り着く。駅前の銭湯「観音湯」でさっぱりする。「観音湯」は3年前に立山~薬師を縦走して利用した銭湯で懐かしい。近くの居酒屋で「一人打ち上げ」、ほろ酔い気分のまま夜行バスで帰る。
裏剣と仙人池
南与野-池袋23:00-富山5:30、電鉄富山5:44-立山6:32、7:20-美女平7:28、7:40-室堂8:30、8:40・・・剣御前小屋10:40・・・剣沢小屋11:25・・・真砂沢ロッジ13:40(テント泊)6:25・・・二俣7:25・・・仙人峠9:15・・・池ノ平小屋9:40(テント設営)10:30・・・池ノ平山12:20/12:40・・・池ノ平小屋(テント泊)7:30・・・仙人池ヒュッテ8:20・・・仙人温泉小屋10:00・・・阿曽原小屋13:30(テント泊)7:00・・・欅平11:40、12:49-宇奈月温泉14:07、14:18-電鉄富山15:50(銭湯入浴)22:50-池袋5:20-南与野