山行実施日;2011.10.08-10
参加メンバー;Hi.T
何でこんな事になってしまったのだろう?東黒沢滑滝14時頃、スベッテコロンデ思いっきり左腿尻を打った。20分ほど動けなかった。それでも骨に異常の無と判断しトボトボと攀り始めた。夜のテントでは、寝返りも打てず痛みで眠れない。動物の臭いと動きに怯えている自分がいる。「一人はさびしい。明日は宝川から下山して、車を回収して帰ろう?」「でもー!!」と考えれば考えるほど寝られない。
明くる朝晴天の中、痛い尻をピョコタンピョコタンさせながらウツボギ沢支流を広河原へ降る。こんな晴天の中、下山を嫌がる自分がいる。「ナルミズ沢は二度登っているし、技術的に難しく無いし、痛いけど尻の骨に異常は無さそうだし。」といろいろくっ付けて意地を張りたい自分がいる。広河原ではついに「こんな怪我くらいで下山なんて、山屋の恥じゃー!!」と空威張りの状態でナルミズ沢へ突入となった。とにかく慎重に易しいルート取りで攀る。間違ってしまったのだろうか?左足は上がらないし、先は進まないし、ザックは重く感じる。惨めにヘコタレル自分がいる。しかし「男には男の意地が有る。」なんてツッパリながらやっとのことで稜線に出た。沢靴では歩きにくい山道は滑ると、尻が痛い辛い。単独では愚痴をはく相手もいない。そんなこんなで朝日岳のテント場に着いた。食事をとり酒をあおり横になる。また眠れぬ夜が始まった。尻から腿は腫れてくるし痛みは増すばかり、早く朝がきてくれと願った。しかして朝日は昇った。
翌朝、テント撤収早く下山したいが笠が岳・白毛門を越えなければならない。これからの縦走路には、中高年の登山者が多い。そして山ガールが増えている。当然のように若い兄ちゃんも増えてくる。山屋としてはピョコタンピョコタンは見せられない。弱味を見られないようにゆっくりと堂々と山を歩く事にする。白毛門からの急降下はさらに辛かった。人のいない山路ではついピョコタンピョコタンになって泣いた。(ウソです。)
14時下山、痛い尻を癒すべく谷川温泉ユテルメに入り帰路についた。30%山屋の意地と誇り、30%自分へのなさけなさに惨めな気分、30%紅葉と晴天に感謝、残り10%はなんだろう?こんな感想を持った山行でした。
10/8日 自宅出発6:30―土合駐車場11:30~50・・・鼻毛の滝・・・白毛門沢出合13:00・・・滑滝・・・小ゴルジュ・・・源流・・・ウツボギ沢乗越16:30テント泊(夕食・五目飯ジフィーズ・味噌汁/朝食・サッポロ一番ラーメン)
10/9日 テント発7:00・・・支沢下降・・・宝川広河原8:30・・・ナルミズ沢出合10:00・・・二俣12:00・・・奥の二俣13:40・・・烏帽子岳・朝日岳のコル15:00・・・朝日岳テント場16:40(夕食・カレーピラフジフィーズ・卵スープ/朝食・サッポロ一番味噌ラーメン)
10/10日 テント6:45・・・朝日岳7:20・・・笠が岳9:00・・・白毛門10:30・・・土合駐車場14:00―帰着19:30