小菅川本谷 沢の締めは胎内くぐり

2022年5月19日

林道・大菩薩峠線の突き当りにある駐車場に車を停める。駐車場から沢に降りられる道がついており、アプローチゼロで入渓できる。

最初から小滝が続く。どれも登れて楽しい。水の流れる勢いがよく、沢の力強さを感じる。ちょっと歩くと開けた渓相に変わり、陽の光で透き通るような新緑と、岩や倒れた巨木にびっしりと生えた苔の濃い緑が美しい。沢を通せんぼするように倒れた巨木が沢の流れを変化させているのも面白い。

石が大きい

しばらく行くと木橋があり、その先にワサビ田と朽ちた小屋がある。沢に沿ってところどころ道が見えていたのでここに通じる道だと思う。

大きな石のゴーロ帯をあがっていくと、ここでようやく滝らしい滝があらわれてくる。最初の4mはシャワークライムで登れそうだけど冷たいので左から巻く。次の5mは登れないから左から巻く。そのままゴルジュに入り、連瀑帯となる。最初の5m滝と7m滝は、いずれも左から巻く。続く末広がりの7m滝は水流の中を登る。水しぶきを上げながら豪快に落ちる7m滝を右壁から登るとゴルジュはここで終了する。

末広がりの滝。快適に登る

3mの苔々のナメ滝を気持ちよく超えると二股に出る。いったん明るい渓相となるが、またゴルジュが始まる。5mナメ滝は水流真ん中を登ると、この谷で一番大きい15m滝に出る。左側から登れそうだが、落口に抜けるところに苔が張り付いていて最後のトラバースがヌメりそうだったので、しばし思案の末、結局左岸を巻いた。巻きの最後は岩場を直登だけどちょっと渋い。登ると切れたフィックスロープが木にかかっていた。

15m大滝。登攀は断念

しばらく歩くと超巨大な(多分15mはある)ハング岩のある二股に出る。本流は右だが、左に滝が見えて面白そうなので左に行くことにする。見えた滝を快適に登ると、25mほど続く白糸状に流れる苔の階段が現れ、そのあとはチョックストーンの胎内くぐり。生まれるところのワンムーブがちょっと渋いけど楽しい。詰めの笹は薄く、適当なところで尾根にあがって石丸峠近くの登山道に出た。

胎内くぐり。ちょっと渋く、生まれるには思い切りが必要

あとは登山道を熊沢山を登って大菩薩峠で一休みしたら、一般道から下山。途中から駐車場にまっすぐ伸びる尾根があるので歩けるかなと思っていたら軌道があった。軌道沿いに降りるとドンピシャで駐車場に到着した。ぐるっと一周するきれいなルートが歩けて満足した。

■メンバー:A部幹(L)、C葉

■コースタイム:駐車場7:30~奥の二股10:20~登山道12:30~駐車場15:10

遡行図

 

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