東北の山、焼石岳・牛形山に登る

山行実施日;2014年7月4日~6日
参加メンバー;Sa.K、To.S

岩手県の焼石岳に行って来ました。最初の予定は涸沢カール巡りののんびり山行だったが、天気も悪く急遽東北の山に変更です。

バスの出発ターミナルが判りにくく、都庁の前を彷徨いながらやっとこ、バス会社「ジャムジャム」のカウンターに到着してやれやれ。

夜行バスは2年前の震災ボランティアの帰り宮古から乗って以来、3列シートで乗り心地も良くさわやかな気分で朝の盛岡の地に立った。

早速予約したレンタカーで移動、焼石岳・中沼登山口に向かう、林道を進むといきなり通行止めの看板?取り敢えず右に巻いた道を進むと何とか北に向かって林道が続く。10数分もするとタクシーが追いかけてきて登山口への林道だと確信して、道を譲りやがて中沼登山口の駐車場に着いた。

さあ出発、天気は今一だがブナ林に囲まれた緑豊か中沼登山道を進む。静かな森から時折野鳥の囀り、濡れた登山道40分程行くと辺りの森の影を映し出す中沼が現れた。

東北の山はお花の宝庫、名の知れない花々、遅すぎた水芭蕉が木道の側のあちらこちらに群生する。「遅れて御免なさい」とでもいうかのように可憐でけなげに咲いていた・・・・・・。

ツブ沼分岐がどこだったか判別付かない先に、銀明水の湧水が流れその背後に今宵の宿の避難小屋があった。

取り敢えず一休み、誰もいない小屋に荷物を一部デポして焼石岳に向かう。すぐ先に広い雪渓が広がっていてガスがかかりルートが判りにくい。丁度下山して来たパーティーがピンクの目印を付けて降りて行ったので下山に間違う事はなさそうだ。

湧水の流れる登りを進むと泉水沼が現れその神々しさにしばし呆然。東北にはこんな自然が残されているのだ

言葉が要らないかのような世界がここにある
時間が止まったかのような空間がここにある
触れてならないかのような自然がここにある

雲の切れ間からかすかな陽光が降り注ぎ、一瞬焼石岳カールを照らした。

先を急ぐとウスユキソウとチングルマがほほ笑んでくれた。

山頂からの展望は雲に遮られ、下山のタイムリミット、火山礫が折り重なった歩きにくい道、たっぷり雪量をため込み霧に包まれた雪渓に足を取られながら、銀明水避難小屋に無事辿り着いた。

今宵のお客さんはくしくも同じ街に住む山の会6・7人の1パーティのみ、賑やかに宴会を楽しんでいた。

夕食は食事を担当してくれたKさんの炊き込みご飯と生野菜と豚汁、美味しく頂いた。 持参した焼酎「赤霧島」で頑張った山行に乾杯、このひと時が最高だ。

翌朝が早いと云う同宿に歩調を合わせ8時前に就寝、どうやら夜中にクライミングの寝言を言っていたらしい。

翌朝4時に起床、網で焼いたパンに野菜やジャムを挟んで朝食、隣のパーティーにその網焼器が珍しいのか興味を呼んだようです。

誰もいなくなった小屋で先日のセルフレスキューの復習、クレイムハイスト?ガルーダー?習うより慣れろが技術の習得の早道だ。

6時過ぎに下山開始、来た道を2時間ほどかけて下る。人気の山らしく続々と登山者が押し掛けてくる。口をそろえて「もう降りて来たの?」と、この後は早池峰山に登る予定だったが、アプローチの時間がかかりすぎると云う事で、牛形山と云う反対側の山に登る事になった。その麓はかの有名な夏油温泉だ。

同じ焼石連峰なのにこの山にはお花が全くない、ただひたすら汗をかいて登る、しかも私のペースが上がらず、温泉の入浴時間を考えて途中敗退、来た道を下って、無料の温泉に浸かった。再開したばかりでサービス期間だとか、ありがたく入浴した。

今回、山が歩けない私にお付き合いしてくれたKさんに心から感謝です。私には本当に充実した楽しい山行の2日間でした、本当に有難うございました。
(To.S記)

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