近場の花崗岩・笠間の佐白山

「近場の花崗岩」

7月第一土日、赤岩岳正面壁をアルパインの練習として計画したものの、梅雨空且つ湿気の多い日々に、早々あきらめムードだった。では、折角の土日休みはどこへ行こうか?と迷った。個人的予想で、日曜日の方が湿気が多いと感じ 、土曜日に外岩へ行くことで確定だ。廻り目や植樹祭公園は、日帰りも辛いし、交通費もそれなりに掛かるので、もっと条件の良い時期に行きたい。でも今週末は、外岩へぜひ行きたい!先日行ったルート岩場はたぶんダメだろう・・石灰岩も湿気が多い時には触りたくない・・埼玉県内の先日偵察した非公開岩場は、少し盆地気味の場所なので暑いと思われる。一応非公開となっている越生の岩場は、現在、興味をそそる課題がないかと言って、新潟のとび岩クラックも雨予想。行っても隣県まで。海沿いなら内陸より4~5度最高気温も低く 、陽射しを遮る樹林帯、且つ沢が近くにあればそんな条件を適える岩場は??そうだ!笠間の佐白山だ右足の肉離れがまだ完治しておらず 、つま先立ち込みは、出来たらしたくない・・笠間で立ち込みがいらない=「樹海」初段しかないよなァ~

この課題

黒本には掲載されていないけれど 、密かな人気課題である。ネット上を探せば、登る動画はいくつかヒットするが 、アプローチ情報は全くないこの場所を、広めれば広める程、様々な人達が登りに来て、中にはトラブルの元を作ってしまう人もいるその登攀禁止になってしまう確率を、出来るだけ低くするため、誰もネット上に行き方を書かないのだろう。大まかな位置を知っていて、バリエーションの山の経験者なら 、ほぼ迷う場所でもないのだが、ネット上には、探したが見つからなかったというトピックも散見される。「樹海」初段と「うるま」初段「サイドなしマントル」の3課題が設定されているが、更にもうひと課題、ラインの可能性を感じる部分がある。「うるま」は現時点の体重と、指の強さの関係で、私には無理っぽいし、右足のつま先での蹴りムーヴがあるので却下、ということで「樹海」トライ開始。

穴倉のような場所から発進、

リップに両手を添え、足切りで右足のヒールフック、途中からヒールを左足に変える部分が少しパワー系となる。岩のコーナー、リップがスローパーに変化した数手が核心だろう。ブラックダイアモンドのモンドと、メトリウスの旧型大型クラッシュパット 、S々木純さん所有のまだ新しくヘタっていない中型クラッシュパット。運ぶのは大変だが、たくさんのマット達は、トラバースラインで大活躍である。さてこの課題私とS々木純さんのムーヴの構成は、全くと言っていいほど違う。私は上半身に関しては二軸と一軸を使い分けることが出来るが、下半身はどうしても二軸系のクライミングだ。それに対しS々木純さんは、上半身は二軸中心のムーヴの様だが、下半身の一軸っぷりといったら、それはそれは見事だ。今回もそのムーヴを目の当たりにして「スコーピオン5.12a」というルーフクラック出来るかもな・・と感じてしまう。樹海の核心は、スローパーで押さえながら、ヒールフックもスローパーで耐えて数手・・・これがなかなか出来ないんだな。佐白山ボルダーの他の課題は、どうしても立ち込みが必要で、足痛の今は出来ない。他の課題に行く訳にもいかず・・・S々木さんごめんなさい。

で・・何度も何度も何度もボロボロになるまでトライし捲り、手のひらの皮がずる剥け、T字ブロックをするので背筋が引きつり・・・登っていなければ、薄い上着を着たくなる気温。登っていると少し暑いが、その条件のせいで登れない訳では決してないスローパーを手で押さえヒールフックもまたスローパーをズリズリ・・それが本当に出来ない。ほとんど立ち込みがないので普段のクライミングとは違う疲れ方なのだが、腹筋、背筋が終わるまで打ち捲った。こんな梅雨空に、ここまで外岩クライミングを楽しめるなんて、きっと幸せなことなのだろうな。そんな佐白山の一日だった。(記 町D)