千葉の山 御殿山~大日山・烏場山(からすばやま)

2016年2月7日~8日

登った山が全部見え、ワクワクドキドキ
毎年冬場になると、千葉の 山に取り組んでいるが、千葉 は交通不便でやはり、車が便 利。今回K原塚さんと清Zさ んが車を出してくださること になった。 一日目は御殿山から大日山 縦走コースを計画し、一台の 車を大日山登山口に置くため、 K原塚車と、清Z車が出発。 我々は御殿山登山口の駐車場 で、清Z車の二人が帰ってく るのを待っていると、なんと、 大型観光バス二台が到着。ぞ くぞくとザックを背負った中 高年が下りてきた。八十人は、 いるという。「えーっつ」こん な大勢、御殿山の山頂は乗っ からないのに。 そして、地元ガイドがスコ ップを持ち、山に向かって歩 き出したので、びっくりして、 声をかける。「イノシシが登山 道を荒らしてしまって、めち ゃめちゃだからこれから、皆 さんが歩けるよう登山道を直 しに行く。」と歩きだしたので、 我々はこれから御殿山から大 日山まで縦走するけど、登山 道は大丈夫か、聞くと「御殿 山から先はイノシシにやられ て木道などがひっくりかえっ てめちゃくちゃだよ。登山道 が荒れてるよ」と教えられ、 縦走はあきらめ、急遽計画を 変更し、縦走はやめることに。 この八十人の団体と一緒では 山頂にものっかれない。そこ で、大日山を先に登ろうとい うことで、携帯で二人に戻る よう伝え、また車に乗り込み、 大日山登山口に向かう。大日 山ピストン、車で戻り、御殿 山ピストンということになっ た 大 。 日山はよく整備された登 山道。展望のない暗い山道だ ったが、山頂は大きな桜の木 があり、太平洋から東京湾ま で見渡せる、とても気持ちの よいところだった。大日如来 が祀られていた。地元の信仰 の山だったのでしょう。ホッ とするような癒しの山頂だっ た 今 。 まではイノシシ被害がま ったくなかった。我々が休ん でいると、御殿山まで行って きたという二人がいたので、 急に、ムラムラやる気がでて きてしまった我々。イノシシ 被害も少なそうなので、出発。 結局御殿山まで、縦走するこ とになった。 海軍の飛行機墜落の慰霊碑、 (昭和一六年の出来事)、宝篋 山(ほうきょうさん)、鷹取山 まで来て、ツアーの登山者に 出会った。先ほどの大型バス のツアーとは違う団体だった。 御殿山に着いたが、団体様 はもういなかった。マテバシ イとスダジイの大木がりっぱ だ。明るい山頂で、ゆっくり くつろいだ。真っ白な富士山、 そして新年ハイキングに皆さ んと登った富山、高い鼻をつ んと立てている伊予ケ岳が良 く見えている。 さて、車は大日山登山口に 二台置いてあるのでこれから 千葉の山 御殿山~大日山・烏場山(からすばやま) 登った山が全部見え、ワクワクドキドキ 福D ど う し よ う と 話 し 合 っ た 。 協 議 し て 、 全 員 、 こ の ま ま 御 殿 山 登 山 口 に 下 り 、 後 は タ ク シ ー を 頼 む こ と と な っ た 。 K 原 塚 さ ん と 清 Z さ ん だ け タ ク シ ー に 乗 り 込 み 、 車 を 取 り に 。 我 々 は 山 田 中 バ ス 停 で ブ ラ ブ ラ し な が ら 、 待 っ た 。 翌 日 、 烏 場 山 を 登 っ た 。 私 は 二 回 目 。 前 回 は 花 嫁 街 道 か ら 登 り 始 め て い る が 、 今 回 は 、 花 婿 街 道 か ら 登 り 始 め た 。 全 く 覚 え て い な い の に 、 愕 然 と し た 。 初 め て 訪 れ た よ う な 新 鮮 味 だ っ た 。 烏 場 山 頂 か ら 、 我 々 が 今 ま で 、 登 っ た 山 が 全 部 見 え 胸 が ワ ク ワ ク ド キ ド キ 。 今 ま で 、 千 葉 の 山 へ 登 っ て も 、 山 頂 か ら 見 え る 山 の 名 前 が 全 然 わ か ら ず 、「 千 葉 の 山 は 特 徴 が な く つ ま ら な い 」 と 思 っ て い た が 、 そ ん な こ と な か っ た 。 自 分 た ち が 登 っ た 山 が 良 く 見 え 、 理 解 で き た 。 烏 場 山 は 以 前 に 登 っ た こ と が あ っ た が 、 ほ と ん ど 、 記 憶 に な か っ た の が 悔 し い こ 。 の 二 日 間 、 車 を だ し て く だ さ っ た K 原 塚 さ ん 、 清 Z さ ん 、 首 都 高 の 迷 路 の よ う な 運 転 。 そ し て 、 ク ル ク ル と 忙 し く 車 を 回 し て く だ さ り 、 我 々 は 、た だ 、待 っ て い る だ け で 、 全 く 、 申 し 訳 な い 。 こ の お 二 人 に は た だ た だ 、 頭 が 下 が り ま す 。 お 疲 れ 様 で し た 。 あ り が と う ご ざ い ま し た 。(記 福D)


烏場山・山頂にて (撮影・O栗弘子)

南房総の烏場山(二六七㍍) 花婿ルートから花嫁を迎えに
二月八日(南房総の山旅の 二日目)、民宿南荘を出発して 国道128号線を東に進む。 両脇は花畑、和田浦駅を過ぎ て北側の細い道に入る。ます ます花の競演。ストック、キ ンセンカ、ポピー・・・。昨 夜の宴席で、私の八〇歳を祝 って花束をいただいた。立派 な花束だ。いくら生産地と言 っても安くはないだろう。ま だ八〇歳にはちょっと遠いの だが、幹事の福D美子さんが そんな情報を民宿の女主に伝 えたのだろう。民宿が奮発し てくれたのだそうだ。嬉しい。 車を廃屋になっている温泉 の駐車場に入れて登り始める。 烏場山は二度目になる。前回 来たのは美子さんがガイドブ ックにメモした記録によると 六年前らしい。そのときは今 登り始めるこの場所に降りて きた記憶ははっきりしている。 しかしそのとき一緒だったメ ンバーはコースの記憶がない。 前回は長者川の西の尾根を登 って烏場山に登り(花嫁海道)、 東の尾根(花婿コース)を降 りて来たのだが、今日はその 反対を歩こうということだ。 ここで花嫁海道の由来をち ょっと。昔は海の集落も、山 の集落も隣の集落に行くのは 容易ではなかった。従って結 婚の相手も同じ集落同士とい うことになる。しかしそれが 続くと血が濃くなり、身体に 障害を持つ子供が生まれるよ うになる。それを防ぐために 他地域から結婚の相手を選ぶ ようにする。海側の婿は山の 向こうから嫁をもらうように し、その嫁は山を越えて海側 の婿と結婚する。そのとき花 嫁が通ったのが花嫁街道だ。 花嫁がどんな衣装、履物でこ こを通ったのか、さぞ大変な ことだっただろう。 「花婿コース」というのは 後からつけた名前だと思う。 登り口辺りは早咲きの桜が 満開で、ピンクの花にメジロ が集まっている。やがて展望 台に出る。海が眺められる。 波は静かだ。道が下りに向か うようになり、不安になり地 図を眺めて鳩首協議。前回の ルート経験者にこの道の記憶 が全然ない。降り切ったとこ ろが「はなその広場」で、そ の先が花婿コース入口となっ ており、一安心。長者川の中 にコンクリートブロックが置 かれていてこれを伝って川を 遡る。ここでS々木M枝さん が「ここ通ったこと思い出し た」と声を発する。黒滝に出 る。落差が一五㍍ある。冬場 で水量が少ないが夏に見たら さぞ豪快だろう。その脇に木 造の展望台とそこから山につ ながる木の階段がつながって いる。この特異な構造物を見 てルート経験者がみんな思い だしたようだ。その木の階段 は滝を高巻きするような構造 になっていて、延々と続く。 そこを通過すると単純な尾 根歩きであるが、低い山にし 南房総の烏場山 からすばやま (二六七㍍) 花婿ルートから花嫁を迎えに 世K てはアップ、ダウンの連続で 結構きつい。ちょうど昼ごろ 烏場山(二六六・六㍍)に着 く。小さい花嫁姿の胸像がち ょこんと置いてある。西北西 方向に富士山が眺められる。 北西には千葉県の最高峰愛宕 山のレーダードームが、その 右手には去年登った三郡山 みこおりやま 、 高山も確認できた。 帰途の花嫁街道を下る。や っぱり花嫁街道だけあって花 婿ルートに比べるとアップ、 ダウンが小さい。この山道は 花嫁だけでなく日常の生活物 資の往来に使われていたとあ って、駒返し、馬井戸とか経 文石など昔の地名が残ってい る。経文石のところでO栗つ とむさんが昔道に降りて大石 を見つけ経文を確認しようと したが、文字は風化してしま いその道の専門家のO栗さん でも確認できなかった。 やがてマテバシイの見事な 純林に到着。登山道の南西斜 面に一面に生えている。庭木 で見るのはせいぜい五㍍もな いだろうが、ここのは一五㍍ はあろうか。自宅に帰って樹 木図鑑(二種)を調べたら、 分布はいずれの図鑑も「本(紀 伊半島)、四、九、沖」となっ ている。気候温暖な地方の樹 木だ。房総半島に生えている というのはまったく珍しいこ とだろう。 ここでの会話。「小さいとき シイの実を食べた。」「食べた、 食べた。小さい実だった。」「炒 って食べた。」「生で食べた。」 「マテバシイも実がなるんで しょう。食べられるのかし ら?」 帰ってから調べました。「私 たちが『シイ』と呼んでいる のは正しくは『スダジイ』の ことで、この木はきょう歩い たところにいっぱい生えてい ました。」ということ。 そして「マテバシイ」の実 も食べられるそうです。 やがて急降下して花嫁街道 入口(出口)に降りてきまし た。 【アドバイス】一般に里山を 歩くには二五〇〇〇分の一の 地形図では難しいところがし ばしばあります。とくに千葉 の山はそうです。今回、現地 の「和田浦歩こう会」が作成 した【花嫁街道ハイキングコ ースマップ】が大変役に立ち ました。JR和田浦駅か駅の 近くの花の広場公園「花夢花 夢」地場産品直売所で手に入 ります。 (記 世K)

【メンバー】福D美(L),世 K佳(SL)、K原塚(SL)、 O栗弘、同つとむ、福D利、 W部、清Z、S々木M、K端

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