山行実施日;2010.09.17-19
参加メンバー;Sh.S、N
9月17日(金)
1週間ぐらい前に、腰をぎくりと痛め、翌日ようやく起きあがり仕事に行った。仕事を休むようならば当分山へ行けないと思いながら、目が覚めたときには寝返りもできず、青くなった。が、どうにか立ち上がっているうちに少しずつ動けるようになり仕事に行った。座ると辛いが、重心を腰に乗せて、痛みのある姿勢をせずに動いていると、筋肉がばきばきいいながらほぐれていくようだ。さすがに、週末のクライミングは行けなかったが、1週間湿布の貼りまくりでどうにかザックを背負えるようになった。それでも、湿布を貼って出発だ。Nちゃんとは、夏には腸が癒着したかと、沢を見送らなければならなかったので、今回は、なんとしても、成功させたかったのだ。さて、檜枝岐に着き、スキー場のレストハウスの軒を借りて朝を待った。
9月18日(土)
天気は晴れ。おにぎりを口に詰め込みながら支度をし、小立岩の集落に向かう。林道を詰めていくと、堰堤の工事現場に着いた。じゃまにならなそうなところに車を置き、ザックを背負ったところで工事の車が入ってきて車の移動となる。工事現場よりの下の広くなっているところに置いて出発。早く出たかったが、結局8時を過ぎてしまった。工事現場のスーパーハウスの裏から踏み跡があり、崩れそうな足場とそれを隠すような草をかき分ける。Nちゃんは、クモの巣を払いながら少年の探検隊長のようだ。道行沢出合い付近で沢に降りる。道行沢の出合いは、三又になっていて、右岸が東沢、左岸が道行沢、まっすぐ西南に延びているのが西沢である。橋をくぐって道行沢に入る。すでに沢幅が狭く、両脇から木や草がかかり、藪沢である。1:1の二俣を右に進み、ゴーロが続く。1310m付近に3m滝が1つあり、右岸から2本で枝沢の後は勾配が増し藪に突入だ。遠くに三ツ岩が見える。さて、問題は1467mの小ピーク左脇から伸びる枝尾根を越して下梯子沢に入ることだが、詰め上がった1410m地点は、予想道理で枝尾根の手前左岸上梯子沢BPポイント近くのブナの巨木のようだ。トラバースをしながら、なるべく1467m寄りに入りながら、下梯子沢へ滑り込む。思っていた以上に、左岸からの枝沢が多く5本あり、その後に右岸から2本沢が入ってくると上梯子沢出合いとなった。出合い付近は広く、大きなブナの下に幕場があった。この当たりは、ブナの原生林でゆったりとした面持ちである。夕食の足しにとイワナを釣る。薪を集めるがかなり水分を含んでいる。ブナの広げた枝や葉の間からわずかな月明かりと星の瞬きが顔をのぞかせており、なかなか陽の光も届きづらいのだろう。おかげでたき火に苦労する。かなりの煙を舞い上げながらやっと火がつく。焼き鳥の缶詰を加えた炊き込みご飯は最高においしく、ツナ缶とジャコ、チーズ入り海藻サラダ、そして、イワナの唐揚げと豪華な夕食となった。酒は、エビスビールと神亀の純米。タープは張ったが、たき火の周りでごろ寝ができ、言うことなしである。
9月19日(日)
天気予報は雨だったが、どうにか曇りで持ちそうである。朝食にラーメンをいただき出発だ。広い谷に背の高いブナの巨木が大きく枝を広げ、明るい戻りの下を分けて流れる沢をひたひたと進む。2m滝上が2:1の二俣になっていて右岸を行く。釜が現れ、魚影が濃くなっていく。次の1:1の二俣は左岸を進むと、20m滝が現れ、右脇を登る。その後は次々に快適な小滝が続き、河原になると稜線が見えた。右岸から枝沢が入り4mCS滝、さらに7m滝が並び、左岸を進み、1:1の二俣を右岸に進み、勾配が増し、坪入山に吸い込まれていく。坪入山からの枝尾根に向かっているので右岸を拾うようにするが、方向は西を向いている。1600m付近で左にトラバースするようにしたが藪が濃くて上を向く。1640m付近で稜線に出るが藪が濃くて稜線とわかりにくい。遠くに会津駒が見え、西沢に下るが、Nちゃんは登ってきたところを下っている感じだと錯覚をしている。西沢本流の出合いはよい幕場だ。谷は広く、釜があり魚影が濃い。もう2時だ。天気は保っているが時間が迫っている。川ノリがゆるゆるゆれている。岩は滑りやすく、慎重になるが、Nちゃんがときどきこける。淡々と下って、私も集中がとぎれ足を取られて顔から倒れ込み痛い思いをする。ようやく道行沢出合いに着いたときにはほっとする。そして、暗くなり始めた頃、車に着いた。急いで、窓明けの湯で汗を流し、大宮労山に合流をした。もう少し余裕があればイワナのみやげができたのだが、次回案内することとする。Ma.Aさんが心配して七入りキャンプ場の入り口で待っていてくれ、みなさんに歓迎され、次々に酒とごちそうをいただき、気持ちよく酔えた。今回の山行は、天気もよく、腰もよくなり、きっちり地図読みをしながら、予定通りに黒谷川源流部に入れてことが楽しめた。久しぶりの山行で下山するといっきに疲れを感じたが、また沢に入りたくなる。(Sh.S記)