鋸岳 長い長い二日間

2017年8月4日~6日

私にとってのこの夏のメインイベント明神岳東稜の予定でしたが、天候が悪く延期。南の方が少し天気がよさそうなので、転進先に鋸岳を選びました。尾白駐車場から甲斐駒ケ岳を経て、六合目小屋で宿泊、翌日、鋸岳登頂後、八丁尾根から下山するルートです。ここは2年前より何回か計画し、その都度天候不順で中止になっており、念願のルートの一つです。計画書も月日を変えれば、はい出来上がり・・・・ただ、これが間違いの始まりです。

21時30分川越駅でK坂さんとK池さんを拾い、入間インターから圏央道、中央道を使って、甲斐駒ケ岳の麓、尾白駐車場を目指します。小雨の中、午前0時ごろ駐車場に到着。明日の天気を心配しながらエスパースで仮眠します。翌5日はすっきり晴れとはいきませんが、雨はあがり、どうにか山に行けそうです。5時丁度、じっとりするような湿気の中、日本3大急登の一つ、黒戸尾根から頂上を目指しました。

今回のテーマは軽量化。食事は各自の個食で、お湯だけ配給。シュラフは持たず、シュラフカバーと防寒着で我慢する。お酒は少しで酔えるウィスキーと乾きもののみ。しかしテント、ロープやガチャ類などの登攀具、そして、暑さ対策の飲み水が以外に重く、14~15kgになってしまいました。ハードな山道ではこの重さがじわじわと体力をそぎ落としていくことになりました。

12時丁度、ほぼコースタイム通りに七丈小屋に到着。ここまでの樹林帯は湿度がひどく、滝のような汗が流れ出ます。用意した2Lの飲料水も底をつき、もう、バテバテの状態。ここで長めの休憩を取り、七丈小屋の豊富な冷たい水で少し息を吹き返します。14時30分甲斐駒頂上到着。甲斐駒ケ岳は信仰の山、誰もいない山頂は自然と厳かな気持ちにさせられます。

 

 

 

 

 

 

しかし、ゆっくりしていることはできません。雲行きが怪しくなり、ぽつぽつと雨が降り始めました。「ここから先は危険」の看板を越えて急いで六合目小屋に向かいます。小屋へは燕岳の風景のような岩稜が美しい見事な下りが続きます。あまり危険な場所はありませんが、踏み後は一部不鮮明で、しっかりとしたルートファインディングが必要です。16時20分六合目小屋到着。到着と同時に滝のような夕立、ツイテいました。

六合目小屋は半分石造りの避難小屋で、半分は土間、半分は板敷で10人以上は宿泊できそうです。幸い先客はなく、3人で貸切です。1時間弱で雨はあがり、早速、水場へ。水場への降り口は小屋から5分ほどの広場にありますが、目印がほとんどなく、見つけるのは至難の業でした。結局、水汲みに1時間ほどかかってどうにか暗くなる前に小屋へ戻ることができました。六合目小屋に行く方はぜひ連絡を。降り口教えます。

各自の個食で夕食終了後、明日の行程を確認してびっくり!! 小屋→鋸岳→八丁尾根降り口まで8時間、大岩山→尾白駐車場まで5時間半、昭文社で空白の三つ頭から大岩山の区間を除いても13時間半の行程でした。足し算を間違えたか・・・・。鋸岳山頂はあきらめ、朝、7時半まで行けるとこまで行こうと2人のKさんの冷たい視線を浴びながら計画を変更しました。

翌日は3時起床、4時半出発です。空は明るくなってきていますが、まだ、ヘッデンが必要な時間です。六合目小屋から鋸岳までは旺文社の山地図で破線ルートとなっていますが、アップダウンもきつく、また、登山道もロストしかねない、ほとんどバリエーション気分のルートです。途中、5時45分に八丁尾根の分岐点、三つ頭で荷物をデポし、7時丁度、鋸岳登り口、中川乗越に到着しました。ここから鋸岳第2高点までは約300mのザレ場のルンゼ急登です。踏み後はしっかりついていますが、今にも崩れそうなザレ場、慎重に登ります。7時50分、第2高点2675mに到着。ここからは後ろに甲斐駒・仙丈、前方に鋸岳第一高点2685m、素晴らしい展望を望むことができます。鋸岳の岩稜帯はこれからが本番ですが、残念ながら本日はタイムアウト。再度の挑戦を胸に誓いながら、長い長い下山の開始です。

三ツ頭まで同じ登山道を引き返し、10時10分に荷物をピックアップ後、烏帽子岳に向かいます。烏帽子岳は展望の良い岩稜の山、気分よく山頂へ登り案内板を見て一同唖然、地図上の空白区間、大岩山まで3時間と書いてあります。駐車場までは8時間以上かかる計算です。八丁尾根は地図上登山道は示されていませんが、きれいに整備されたふかふかな登山道で、岩稜あり、はしごありのそれなりに楽しめるコースでしたが、長い・・・。二人のKさんの無言のプレッシャーを浴び針の莚の道を進みます。また、アップダウンも多く、特に途中の大岩山では梯子、鎖、ワイヤー有の150mの急登、ここで体力のほとんどを使いきります。途中で雨が降り始め、更に気が滅入ります。16時ごろようやく日向山に到着しました。もうこの頃には疲労困憊ですが、まだ、駐車場まで2時間近い道のりです。19時に尾白駐車場に到着しましたが長い一日はまだ終わりません。一同放心状態のまま近くの尾白の湯で汗を流し、韮崎ICの近くで食事をしてようやく一息つきました。ふと、我に返ると10時近く、あ、電車がない・・・。

各自を自宅まで送り、家に着いたのが1時過ぎ、これで長い長い二日間が終わりました。走破距離:26km、累積標高差:7500m、歩行時間25.5時間。皆さん、ネットの情報は鵜呑みにせずに、計画は十分吟味を!!

P.S.不甲斐ないリーダーを責めずに歩き通したK坂さん、K池さんに感謝

参加者 Y城、K坂、K池

1日目

尾白駐車場:5:00→七条小屋:12:00→甲斐駒頂上:14:30→六合目小屋:16:20

2日目

六合目小屋:4:30→三つ頭:5:45→中の川乗り越し:7:00→第一岩峰:7:50→三つ頭:10:10→日向山:16:30

→尾白駐車場:19:00