燕岳(燕山荘) K坂さん、一緒に登りました

2018年12月22~24日

宮城ゲートの側にある、駐車場に車を止め、身支度を開始。12kmの道のりをゆっくり進む。中房温泉までの距離を示した看板を励みに一歩ずつ、途中から雪が出てきたので、数日前に購入したチェーンアイゼンを私が付け、高坂さんから譲り受けた物をTNさんが付ける。滑らないことの安心感。有り難い。

昨年の12月の白根山の失敗を思い出す。あの時は、途中までアイゼンを付けずに坂道を登った分、足首周りの疲れが取れずに2日目は登れなかった。

ようやく中房温泉に到着。テント組は自分たちを含めて2組。テントの中でまったりと時間を過ごし、5時頃から夕食開始。TNさんの心づくしの鍋に皆、お酒と箸が進む。途中で、温泉の方へ水を汲みに行く。道路の先に宿の明かりが温かく灯っていた。

2日目4時起床、TNさんの美味しいうどんをお腹に入れ、トイレを済ませて戻ってくると、テントの回収中。慌ててテントの中の自分のザックに、「山小屋で水を作るための小型のコンロとコッヘル」を詰めようとしたが、ザックの側には、夕食で使ったコッヘル、コンロ、500mlのガスが置いてあったので、変更したのかと思い、一緒にしまう。(確認をしなかったのが、間違い!)

登山口を登り始め、20分ほどすると、雪はサクサク状から氷へと変わる。チェーンアイゼンを付けたかったが、「途中で履き替えると時間がかかる。」ということで、却下。

急登をアイゼンを付けて、一歩ずつ。焦る気持ちを抑えつつ、ゆっくりゆっくりと、自分に言い聞かせる。山道は登る人に優しく、急な登りだけではなく、緩い道も織り交ぜてくれる。

ふと、人間関係から休みが続いている職場の同僚を思い出す。辛い坂道もあるけれど、ゆっくり少しずつ進めば緩い道も見えてくる。でも、それは一緒に登る仲間の姿が見えるから歩いて行ける。今度、同僚が職場に出てこられた時に、何て声を掛けたらいいんだろう。「ゆっくり、少しずつ。」「大丈夫、あなたは間違っていない。自分を責める必要なんて何もない。」

いつものように周りと自分を励ますつもりで、歌が出る。「うるさい、10m位離れて。」「今、辛いんだから。」確かにあまりいいものではないのだろう。

自分で言うのもなんだが、「(足が)つる、歌う、(車に)酔う、の3拍子の植村」が定着してきた。なかなか強くはなりませぬ。

第3ベンチの手前辺りから、呼吸が荒くなる。急登というだけではなく、息を吸っても足りない感じがする。地図を確かめ、ようやく合戦小屋へ。「よっしゃ、行ける。」オーバーパンツを履き、サングラスのまま、合戦尾根へ出る。風が強い、サングラスの中まで雪が吹き込む。「(U村)すみません、ゴーグルへ変えたいです。」「(H竜さん)なに、さっき何で変えなかった。ここで止まることで死ぬこともあるんだぞ。」「(U村)すみません。」「(H竜)少し待て、」木が少し並ぶ所まで歩き、ゴーグルへ変える。「(H竜)植村さん、よく覚えておいて、今のことはとても大切なことだからね。」「(U村)はい。」「(TNさん)おー、やっぱり、山では羽竜さんは神だ。」

尾根道は緩く見えるのだが、急登のように息が荒く、一歩ずつが重い。耐風姿勢で時折、強風をやり過ごし、風の弱まった時を見計らって少しずつ進む。先行パーティーが尾根に見え隠れする。「辛いと思うな、嫌なら初めから来なければいい。」自問自答しながら、視線の先に横に長い物体が見える。「(H竜)小屋だよ。」「(U村)えーえー、小屋ですか? 燕山荘だー、I LOVE 燕山荘~」と叫んでいました。

小屋の前で記念写真。中に入るとクリスマス電飾の廊下に暖かい玄関。「ここは天国だ。」

外は吹雪のため、頂上は断念。荷物を持って、2階へ。押入れのような棚が見え、その奥に布団がある。山小屋はこれが普通でしたね。山小屋経験、2回目の私は一瞬、扉のある部屋を思い描いてしまった。でも、部屋は暖かく、電気も付く、カーテンがあった。廊下とはこれで仕切るのだと納得。

荷物を片付けている時、昨日の夕食に使った鍋やガスをザックから出す。「(H竜)U村さん、何を持ってきたの?」「(U村)え、テントの中で自分のザックの側に置いてあったから、持って行くように変更になったものだと思って。」「(H竜)昨日の晩に話したでしょ。持って行くのは小型の方だけだって。分からなかったら聞いて。」「(U村)すみません~。」「(TN)おー、山では羽竜さんは神だ。」

そして、1階の廊下のテーブルで水を作る。事前に山小屋に了解を取り、山小屋価格、250㎖で250円の水をせっせと作り、コーヒーや飲み水を確保。夕食時にはポット分はお湯を貰えるということで、一安心。(でも、実際はポット分は200円かかることが後で分かる。)夕飯前にお酒とつまみで良い気分。

6時夕食。クリスマスディのため、ワインと手作りケーキが付いてみんな大喜び。隣の人とも話が弾み、TNさんが、夫婦で登ってきた奥さんをエナジーのジムに誘う。その女性は学連の山岳会に所属していて、ちょうどクライミングの話にも興味があったとのこと。もしかすると、1月、ジムでお会いできるかも。

山小屋の方からの天気予報では、明日は気温マイナス15度、風速15m/秒。飛ばされないか、心配がつのる。でも、帰るぞ、といつものline仲間に連絡。

夕食の後、U村は足裏を柱の角にせっせせっせと押し付けてつぼマッサージ。痛いけれど、これをやっておかないと夜中に飛び起きることになる。

夜はぐっすりと眠れる。お金は掛かるが、もし、2日目もテントで吹雪の中で眠れたかどうかを考えるとH竜さんの判断に感謝です。

3日目の朝、思ったよりも風は緩く、気温も低く感じない。一安心。西の先に岩と氷と雪で覆われた燕岳が見える。初級の雪山といえ、決して簡単には寄せ付けないのだろう。いつかまた、という思いで背を向ける。外でアイゼンを履いて、歩きはじめ山小屋の裏手に回った辺りで左のアイゼンが外れる。トレースから外れて付け直す。念のため、右のアイゼンを確認すると、後ろ側がコバのずれた所で止めてあった。確認ミス。急な坂の手前で良かった。

その後は、少し雲が薄くなった所から遠くの山々が見える。

苦労して登った急登も雪がついて歩きやすく、途中で京都から来たという4人組のお姉さん達に声を掛けつつ中房温泉へ辿り着く。

雪に濡れたテントを片付け、ザックにしまい込む。来た時よりもぐぐっと重く肩に掛かる。けれど、駐車場までの道は長かったけれど、そこは下り坂ゆえ、気持ちは軽い。

車に荷物を積み込み、無事に下山できたことにH竜さん、TNさんに感謝。ありがとうございました。決して一人では登れませんでした。でも、道の感触は分かったので、その時、その時に必要な判断がしっかり出来るように引き続き学びます。

今回、H竜さんはK坂さんから譲り受けたカラビナと下降機。TNさんはチェーンアイゼンなどなど、U村はスマホに入れた写真と一緒に4人で登ってきました。行きの合戦小屋で、「時々、K坂さん、帰って来ればいいのにな。」「んー、ちょっと怖いかな。」といった話をしながら登ってきました。きっと、K坂さんはこれからも沢山の大宮の人達と一緒に登ることと思います。どうぞよろしくお願い致します。

参加者:H竜さん、TNさん、U村の3名

 

コースタイム

1222日:宮城ゲート(11:00)、中房温泉(16:00)テントp

1223日:中房温泉(645)、第一ベンチ(745)、第2ベンチ(845)、富士見ベンチ(1045)、合戦小屋(1100)、燕山荘(12551224日:燕山荘(745)、合戦小屋(840)、富士見ベンチ(910)、第2ベンチ(1000)、第一ベンチ(1035)、中房温泉(1110)(1140)、宮城ゲート(1520

 12月24日:燕山荘(7:45)、合戦小屋(8:40)、富士見ベンチ(9:10)、第2ベンチ(10:00)、第一ベンチ(10:35)、中房温泉(11:10)(11:40)、宮城ゲート(15:20)