初めての磐梯山 念力で一瞬だけ霧を払う

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「会津磐梯山は宝の山よ…」は子供の頃から知っていた。それ程有名なのに、山を始めて五十年近くなるのに行ったことがない。菊Tさんも行ってないということで、「では行きましょう」となった。6月の扇山でのことだ。

7月21日夕方に上尾を出て、裏磐梯スキー場の駐車場で仮眠。翌朝5時、ホトトギスと鶯の鳴き交わす声で目を覚ます。K原塚さんと渡Bさんは散歩をしている。降水確率の高い予報だったが、空は明るい。6時10分、スキー場の斜面を歩き出す。斜面を詰め、右に中の湯への道を分け、左、南東へ進む。現在も流出し続ける土砂の上を歩く。降雨直後は潜るのだろう、深さ30㎝程の足跡が幾つも残っている。前方に顔をあげると櫛が峰、右へ向ければ、1㎞以上の幅で、1888年の大噴火の荒々しい火口壁が見渡せる。後ろを見れば、噴火でできた檜原湖に遊覧船が浮かんでいる。他の登山者はいない。

道は樹林の中に入り急登になる。登山道の両側には、柵用に大きなU字形の鉄パイプが差し込んであり、それを掴んで、楽に登れる。足元には、ミヤマカラマツ、ウスユキソウ、ハクサンチドリなどの花が出てきた。塩TさんやO知さんが写真を撮っている。登り詰めると、櫛が峰との鞍部。南面、猪苗代側からの登山道が合流して、人が多くなった。ユリや撫子の花が増え、間もなく弘法清水の小屋。一休みして、頂上へ。すぐと思ったら、ごつごつした岩の急登で、汗をかいた。10時45分頂上。霧、念力で一瞬だけ霧を払い、猪苗代湖を見たが、またすぐ閉ざされた。

頂上からの下り、登山教室で来た地元の小中学生が登山道に繋がった。元気にあいさつを交わす子、いじけて反応の鈍い子、様々だ。弘法清水まで下り、中の湯を目指す。磐梯山の最短経路である八方台コースと重なるので、人が多い。硫黄の臭いがしてくると中の湯だ。小屋は営業をやめて久しい。主が営業を止めるとき、後継ぎを誰かやらないかと、高橋東悟さんから例会で話があった。主と東悟さんは知り合いだったみたいだ。

ここで八方台コースと別れ、五色沼水源の銅沼(あかぬま)へ。湖底の泥が水酸化鉄を含んで赤く見えるため、全体が赤い色に見えるとのことだ。大きな岩が庭石のように水面から出ていて、京都龍安寺の石庭みたいだ。でも、こっちの方が広いし、磐梯山の遠景も似合っている。岩の水線から下は薄い赤、上は暗緑の対比がくっきりしている。しばし休み、のんびり駐車場に戻った。登りには気付かなかったヤナギランがスキー場の斜面に咲き出していた。(記 O野)

檜原湖を始めとする湖沼、荒々しい火口壁の衝立、ひっそりとした銅沼などの眺めに、ジオパーク(大地の公園)ということで、散在する説明板で学びも加え、裏磐梯を満喫した1日だった。

参加者 (L)菊T (SL)O野、K原塚、渡B、塩T、O知