南アルプス鳳凰三山 お中道から三山を縦走

2021年8月5日~6日

中央高速韮崎ICを降りて、青木鉱泉林道に入ると、夜になってしまった。林道入り口はガタゴト道だったが、途中から舗装道路になった。幸い、対向車も後ろからの車も来なかった。道路上に点在する石の上に載らないように緊張しながら運転した。木々の先に青木鉱泉の光が見え、ほっと一安心。駐車場には10台くらい停まっていた。駐車代を支払って、就寝の用意。

上空は満天の星空、久しぶりに天の川も見えた。

翌朝は4時前に起床し、未だ薄暗い林道をお中道登山口に向けてくま鈴をガンガン鳴らしながら歩き出す。お中道は加藤さんから、登りで使うと良いと教えてもらった。歩きはじめは

針葉樹の落ち葉でふかふかの登山道。道の周囲は開けていて、風が通って気持ちが良い。後ろを振り返ると朝日が木々の間から登ってきた。

しばらく歩き続けると、周囲は苔の樹林帯に入る。南アルプスの山らしい。途中明るい空をふと見上げると、木々の間からオベリスクが見えた。今日あそこまで行けるといいな。絶対行くぞ。

苔の樹林帯を過ぎると、見通しの悪い石の登山道に変わり、スピードが緩む。上からにぎやかな男性の声がする。昨夜鳳凰小屋に泊まって今朝、観音岳、薬師岳と縦走してきたという3人組。その後次々とソロの男性が下山してくる。皆さんドンドコ沢を登って、小屋に泊まり、お中道を下山に使っているという。

明るい尾根の先に薬師岳の岩稜が見えてきた。日差しが強くなり、息が上がる。岩稜を巻きながら進むと山頂に到着。不思議なことに誰もいない。山頂は広くて、白い砂礫の平地である。太陽がまぶしい。目の前には濃い緑色の山々、で~んと北岳、間ノ岳、農鳥岳の白峰三山である。

白峰三山

ここまで休みを入れて、6時間かかった。長い休みを取ろう。赤紫のタカネビランジの岩陰で行動食を食べていると、観音岳の方から、また、夜叉神峠の方からの登山者が次々と登ってきた。

薬師岳山頂

観音岳への縦走路も白い砂礫の道で、鳳凰三山特有の尾根道だ。観音岳からは仙丈ケ岳、甲斐駒ヶ岳が眺められる。特に甲斐駒ヶ岳はいつも素敵でかっこいい。長い黒戸尾根も見えまた、妄想が膨らんできてドキドキする。

まだ、お昼前なので鳳凰小屋までの分岐を通り越し、地蔵岳まで行こうと計画を変更する。赤抜沢の頭から下り、賽の河原の先が地蔵岳山頂。オベリスクはなお高い。疲れ果て、その先へは進めず、鳳凰三山の象徴は眺めるだけにしておこう。

オベリスク(地蔵仏)

砂礫でズブズブの登山道を滑り降り、鳳凰小屋に到着する。4,5人の登山者が外のテーブルで休んでいる。沢の上にある小屋は水が豊富だ。

小屋の従業員の女性が「下の沢で水浴びできますよ。今女性が3人行ってます」と勧めてくれたのでサンダルを借り、着替え持って沢へ下りた。冷たい水で顔を洗い、足を沢に浸してしばらく休む。気持ちよくて生き返る。

テラスに戻って夕刻まで、登山者とお話しする。とても元気な女性3人組は九州から。鳳凰三山狙いで夜叉神峠から登り、昨日は南御室小屋泊、明日は御座石温泉へ下り、ジャンボタクシーで他の温泉に入浴してから、新幹線で家路に着くという優雅な山旅だ。

山登りを初めて間もないソロの男性は、どんな山に登ったことがあるのか尋ねてきた。今年挑戦した谷川岳の話をするとまだ、谷川連峰は未踏だという。谷川の魅力を沢山伝えた。「今度どこかの山でまた、お会いしたいですね」とうれしい一言。

翌日、鳳凰小屋近くの富士見石から朝焼けの富士山を眺めて、ドンドコ沢をどんどこ下った。

< 行程 >

8/5 4:00青木鉱泉お中道―9:55薬師岳―10:50観音岳―12:25地蔵岳12:50―13:45鳳凰小屋

8/6 5:20鳳凰小屋ドンドコ沢―9:30青木鉱泉16.2㎞ 標高差+2136m -2134m

メンバー:MS(単独)