北アルプス「剱岳」 三年越しの八ツ峰

2015/07/30 ~08/02

二年前、徳重さんから「行 きたい山はないのか?」と聞 かれ、「八ツ峰に行きたい!」 と答えると、「一峰から登るな ら行くよ」と言ってくれ、H 竜さんと3人で夏に行く計画 をした。山行に向けて藤坂ゲ レンデでトレーニングをする ことになっていたが、その一 週間前に徳重さんは旅立って しまった。 私たちで行けるか? もっとトレーニングと、ト レーニング山行をしないと無 理との結論を出し、その年は 「前穂北尾根」「北穂東稜」に 行き、昨年は「赤岩尾根」「北 方稜線」「源次郎尾根」に行っ てきた。 十分とは言えないが、ジム トレやロープワークもしてき た 今 。 年、八ツ峰に行く前にジ ャンダルムに行き、岩稜歩き に慣れたいと思ったが天気が 悪く中止になってしまった。 当初の計画では一峰からだ ったが、今の実力では難しい ので5・6のコルから取付き 上半分の計画に変更し、K坂 さんも加わり念願の八ツ峰へ。 7/ 30( 木) 夜川越に集合し、 H竜車で扇沢に向かう。無料 駐車場にテントを張る。H竜 さんは咳が出て調子が悪そう。 7/ 31( 金) 7:30始発の 観光客も交ざり混雑した乗り 物に乗り室堂へ。 雲一つない晴天の中、大汗 を掻きながら剣沢テント場に 到着。日陰がないのに、調子 の悪いH竜さんは外で寝てし まう。ツェルトで日陰を作っ てあげる。 昨年はテント場一面が雪だ ったが、今年は雪が少なくテ ント場にはほとんどなかった。 明日は4時出発と早いので 早々に就寝する。外は満月に 近く、月の光で明るい。

8/ 1( 土) 3時起床、4時出 発。コーヒーだけ飲み、月明 りで暗闇ではないがヘッドラ ンプを点け歩き出す。 剣沢雪渓を下るため、アイ ゼンを装着する。昨年持って きたアイゼンと思い込み、家 で付ける練習もして来たが違 っていたようで、手間取るは、 途中外れるはで、大変だった。 長次郎雪渓の出合に着き雪 渓登りとなる。外れないよう に真っ直ぐ登るように心掛け た。事故に繋がることなので 反省です。 熊の岩手前からガレを登り、 5 . ・6のコルに出る。 6峰は3の窓側を快適に登 り懸垂下降する。回収の際、 ロープが引っ掛からないか心 配したが無事回収。 7峰も迷わず登り、懸垂下 降 8 。 峰へは3の窓側に巻道が はっきり付いている。巻き過 ぎたようで登れそうな所を2 回登るが、上まで行って支点 があるか不安になり、途中ハ イマツに支点を作り、懸垂下 降で後続パーティーが巻いて 行ったところまで降りた。そ の後2回懸垂下降し、池の谷 北アルプス「剱岳」 三年越しの八ツ峰 H谷川 ガリーに出た。巻いたのは8 峰なのか、8峰の頭なのかわ からず。見覚えのあるガリー に出られホッとするも、緊張 の連続で歩いた北方稜線の記 憶がよみがえってしまった。 ルートを見つけながら慎重 に歩く。17時本峰に到着。 下山途中ヘッドランプを点け る。遠くで雷が発生し「近づ かないで」と祈りながら、水 もなくこんな所でビバークは 出来ないと慎重かつ必至に下 山をする。医療用の水も3人 で分けすべて飲み干した。剣 山荘に着いて飲んだ水はおい しかったぁ。 21:30テント場に到着。 長い1日だった。それまでの 緊張が解け、テントの中に入 りバタンキュウ! 食事もする気にならず、スー プだけ飲みシュラフへ。 8/ 2( 日) ゆっくり朝食をと りテントを撤収し下山する。 3日間天気に恵まれ、怪我 もなく、3年越しの八ツ峰か ら無事下山できて本当に良か った。 何があってもおかしくない 場所に足を踏み込んでいるの だから、これからも細心の注 意を払って山に行こうと思っ ています。(記 H谷川)
( コースタイムは、H竜さんの 記録を参照)

剱八峰 昨年の北方稜線、源次郎尾根に続き今年は八峰を目標に
7/31(コースタイム)
剣沢テンバ発(4:00)=長次郎谷出合い(5:50)=5,6 のコル(8:20)=6 峰(9:35)=7 峰(11:10)=8 峰付近(12:00)=下降点(13:10)=北方稜線ルンゼ(14:20)=長次郎の頭(16:00)=剱岳(17:00)=テンバ(21:30)

7/30

川越駅19 時集合で扇沢へ 向かう。オリンピック道路を 通りいつもの有料トンネル 22 :00 以降は無料になるので 5分前位に着く。210 円をケ チり22:00 迄待つ。扇沢無料 駐車場へ11:30 頃到着。いつ ものように車の後ろへスペー スを作りテント張る。2人は いつものように宴会。自分が テンバまで持ち上げようとし たビールまで飲んでいる。自 分は医者からもらった咳止め の薬を飲む。明日のトロリー バス始発は7:30 なのでゆっく り寝れる。 7/31 無料駐車場は満杯だが止め るスペースを求めて何台も入 ってくる。舗装されていなく ホコリがひどい。そこで共同 装備を分け6:30 頃扇沢駅に向 かう。金曜日なのに混雑して いる。夏休みなのか観光が多 い。室堂まで3回の乗り換え あるが臨時を出すようでスム ーズに室堂まで行けた。雲一 つない快晴。暑い。雪渓は昨 年より少なく感じた。剣御前 までの登りは体に幾ら水分供 給しても足りない位に感じる。 13時ごろには剣沢テンバに 到着。H川さんテントの前に ツエルトでタープ張その下で ごろ寝。2人は小屋からビー ル調達し宴会している。加わ りたいが体調が今一で飲めな いクソ。明日は早いので料理 長H川さん夕飯作り20時こ ろには寝る、満月で明るく満 点の星とは云えない。

8/1

3時起床4時出発、朝は行 動食それぞれいつ食べてもO K。剣登っているヘッデンが 見える。皆早。剣沢雪渓を降 りるのは3パーティ我々トッ プだったがアイゼン装着に時 間かかり追い越される。1番 手5人は源次郎尾根を登る。 我々ともう一つのパーティー が長次郎谷を登る。ガイド登 山の4人。我々は直登したが ガイドはコース取りが上手く 休憩ポイントも安全な所で取 っているゆっくりだが早い。 このメンバーは長次郎谷を詰 め剱岳に向かっている。北方 稜線か。本峰まで長次郎谷を 詰めれば最も早い。我々は5,6 のコルへ。登攀者はいない。 3の窓側へ少しトラバースし 直登する。六峰は結構長い。 六峰の懸垂下降支点スリング 結構新しいので使わしてもら う。50 m1本で行けると書い てあったがわからないのでダ ブルでつないで下降。ロープ があちこちに引っかかってい るので修正しながら懸垂下降。 1本で行けるかもと思うが。 7峰も道がしっかりしていて 剱八峰 昨年の北方稜線、源次郎尾根に続き 今年は八峰を目標に 2015/07/30 ~08/02 H竜智 問 題 な い 。 7 峰 も 懸 垂 下 降 。 7 峰 か ら 3 の 窓 方 面 に 巻 い て と 思 っ て い た が 踏 み 跡 が は っ き り し て い た の で 巻 き 過 ぎ て 8 峰 を 巻 い て し ま う 。 後 ろ か ら 来 た パ ー テ ィ ー は 巻 い て そ の ま ま 行 っ て し ま っ た 。 こ れ は ま ず い と 思 い 8 峰 ら し き 所 を 直 登 す る 。 し か し 上 部 が ど う な っ て い る か わ か ら ず 協 議 の う え 八 峰 直 前 か ら ハ イ マ ツ に 支 点 取 り 懸 垂 下 降 す る こ と に す る が ち ょ う ど よ い ハ イ マ ツ が 無 く 少 し 回 り 込 ん だ ハ イ マ ツ を 使 う 。 回 り 込 ん で い る 為 回 収 が ど う か 心 配 し た が 案 の 定 回 収 が 思 わ し く な い 。 ラ ス ト 懸 垂 K 坂 さ ん に 途 中 の テ ラ ス で ロ ー プ を ず ら し な が ら 下 降 し て も ら う 。 チ ン ネ 左 稜 線 パ ー テ ィ ー が 怒 鳴 り 合 い な が ら 登 っ て い る 。「 張 れ と い っ た だ ろ う 」 こ こ か ら 池 の 谷 ガ リ ー へ 懸 垂 下 降 。50 m 1 本 で 行 け る と 思 い 下 降 す る も 足 り な い こ と が わ か る 。15 m 位 再 度 登 る と 懸 垂 の 支 点 が あ っ た 。 ル ン ゼ な の で 落 石 多 い 。 2 ピ ッ チ で 下 降 す る 。 ガ ラ ガ ラ の ガ リ ー 昨 年 の 記 憶 が 少 し あ る 。 こ こ か ら 本 峰 ま で 2 時 間 半 か か る 。 北 方 稜 線 の 方 が 八 峰 よ り 難 し く 感 じ る 。 と り あ え ず 勘 で 行 く も 何 回 か 間 違 っ て し ま う 。 昨 年 は ロ ー プ 無 し で ク ラ イ ム ダ ウ ン し た 所 が 足 取 り 危 な い の で 懸 垂 下 降 す る 。 本 峰 1 7 時 山 頂 は 独 り 占 め だ が 皆 バ テ バ テ 。 こ こ か ら テ ン バ ま で 3 時 間 は か か る 。 明 る い う ち に 鎖 場 通 過 す れ ば あ と は 一 般 道 だ か ら ヘ ッ デ ン で 行 け る 。 日 が 日 本 海 側 に 徐 々 に 沈 ん で い く 。 後 立 山 辺 と 白 山 当 た り の 空 に 雷 発 生 し て い る 。 2 . 5 L 持 っ た 水 が も う 残 り 少 な い 。 途 中 H 川 さ ん が 医 療 用 水500 m l を 3 人 で 分 け 喉 を 潤 す 。 剣 山 荘 の 雪 解 け 水 が 美 味 し か っ た こ と 。 テ ン バ に 付 い た ら 皆 ば っ た り 。 1 6 時 間 も 歩 い た 。 2 人 も 食 欲 が な い と 夕 食 作 ら ず 。 飲 む 量 も 少 な い 。 明 日 は ゆ っ く り で い い よ と 言 う も 朝 は 周 り が バ タ バ タ と ゆ っ く り 寝 て い ら れ な い 。 8 / 2 朝 飯 も ゆ っ く り 作 り テ ン ト 撤 収 し 8 時 に 帰 路 に 着 く 。 今 日 も 幾 分 雲 が あ る が 天 気 は 良 い 。 雪 解 け は 急 速 に 進 ん で い た 。 い つ も の 温 泉 に 入 り 川 越 へ(記 H竜智)

リ ー ダ ー H 竜 メ ン バ ー H 谷 川 ・ K 坂