栃木県塩谷町尚仁沢湧水群へ 涼と花を求めて

2019817

 塩谷町尚仁沢湧水群の水温は年間を通じて11前後と書いてあり、涼しそうなので行って来ました。また、地元の方がしっかり管理し盗掘防止もされたナツエビネには圧倒されました。 原発廃棄物の「最終処分場反対」の看板があっちこち多数ありました。夏の暑さの最中、その塩谷町に見たこともないラン科の花「ナツエビネ」が咲くという。そこで今年の梅雨の後の茹だる暑さにいつ咲き出すのか?ネットを注視していたら、下野新聞の記事に今咲いており18日まで公開予定とあったので急遽参加者を募った。

ナツエビネの近くで案内人の方が説明してくれた。「一株のナツエビネから種子がこぼれ増えた。その理由はナツエビネ及びラン菌(ラン科植物とラン菌は共生している)にとって快適な/絶妙な環境ではないか? 杉林で適度な陽当たり、湿り気、椎茸栽培の原木による肥料」等々。

山梨県でクマガイソウの花を公開しているが盗掘以外に持ち込まれた雑菌により激減し、靴底を消毒していると読んだ事もある。また新潟県のヒメサユリも栽培農家を見学出来たがいつのまにか公開していなくなっていた。その原因はわからないが立ち寄る人のマナーの悪さも考えられる。ここのナツエビネも、以前盗掘により大きな被害を受け公開を中止した経緯がある。

昆虫の密猟防止のよい方法を以前紹介した「池田清彦」氏はその著書で「希少種にならないよう、昆虫個人愛好家に繁殖を依頼すれば良い。レベルは高い上に費用は”0”。利権が絡むので簡単ではないが!」というような内容を書いていた記憶がある。絶滅近くになってから採集禁止ばかり謳っていないで、それに習ってラン科等の植物も植物愛好家に繁殖を依頼すれば、今回のナツエビネのようにうまく行くかも知れない。

次々と見学者が訪れるナツエビネ群生地を後にする。尚仁沢の駐車場には多くの車が停めてあり、バスまで止まっている。こちらも思っていた以上にたくさんの方が来ている。湧水群に向け出発する。僅かな距離だがアップダウンがあり、汗が出てくる。青葉の中にレンゲショウマが咲いている。台風の影響が心配だったが沢の水は澄んでおり、涌き出てくる水量はかなり多い。やはり埼玉よりかなり涼しく感じる。尚仁沢ハートランドに立ち寄り、尚仁沢の水を飲んでみたが、冷たく美味しい。

ナツエビネ

オミナエシ

オトコエシ

ルリシジミ?

アオバセセリ

イワタバコ

バッタ

遊歩道

△湧水

レンゲショウマ

甲虫

トンボソウ?

かえり道には、「最終処分場反対」「いんねえ」の看板があちこちに立てられている。

帰埼し調べてみると

【1985年】尚仁沢湧水群が、昭和60年に環境省選定名水百選に選ばれる。

【1997年】平成9年には全国37都道府県から集められたおいしい水の中で全国第一位の認定を受け、その後も常に上位にランクイン。

【2017年】塩谷町が、東京電力福島第一原発事故で発生した「指定廃棄物」の最終処分場候補地として環境省から突如選定される。それで自然豊かなこの地に「最終処分場反対」の看板があったのだ!と納得。

塩谷町とは異なるが「指定廃棄物が安全なら都会に処分場を造れば・・・」

との反論を思い出す。また、「原発を造ったのだからもうやめられない、廃棄物も致し方ない・・・」との言葉も耳にしたこともあった。

 

ゲンノショウコ

メンバー:KK、SM、WK、FY、FT、華都美()

【以下余談です】
「いんねえ」と書かれていたが意味不明でナンヤカンヤ話している時にふと気付いた。「いんねえ」は栃木弁で「いらない」では と!
栃木県下都賀郡寺尾村(現栃木市)生まれで18歳までそこで暮らした。その時に文字にするとちょっと発音、イントネーションが伝わらないが、「いんねえ」「しんねえ(知らない)」等と、言っていた記憶が甦ってきた。
栃木弁を使う有名人として「U字工事、ガッツ石松、つぶやきシロー、東京ぼん太、渡辺美智雄 等」が書かれており、確かに栃木弁だと思う。ただ、寺尾村に住んでいた時の栃木弁とは明らかに違う。寺尾村辺りの栃木弁でも旧市街とは随分異なると感じていた。
東京都内出身の家内は「喧嘩しているような会話」と凄く驚いていた。「~だんべぇ」など尻上がりのイントネーション、「ガギグゲゴ」の発音が柔らかくない(栃木旧市街の先生から指摘を受けたことがある。)からだろう。「雲と蜘蛛」、「橋と端」、「雨と飴」、「柿と牡蠣」など同音異義語をアクセントで区別せず、前後の文脈で判断する。今でもアクセントで区別出来ないし標準語でのアクセントはわからない。
寺尾村から4、5㎞栃木市街に近い地区の旅館のお嬢様の女優「山口智子」の名前が掲げられ「ドラマの中で、しばしば栃木弁のイントネーションが散見される」とある。私はセリフを聞いていても全く気が付かなかった。帰郷してもお年寄りの会話は理解できる。と言うことは私も今でも栃木弁が抜けないということか?
文字にするとちょっと感じが異なるが昔使っていた栃木弁を拾い出してみた。意味、わかりますか?
あすこ、だいじ(大事ではありません)、てばたき、とうみぎ(とうぎみ)、らいさま、(テーブルの上を)あける、おっかく、おわす、かたす、かんます、めっける、おっかない、こわい(恐いではありません)、こないだ、あるって、うっちゃる、あまらす、おつけ、くらねえ、こうもり(蝙蝠ではない)、まっと(これは今でも時々言って仕舞いそうになります)、もす、やっこい、ぶさっか

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